2021/08/13

金融庁主催の「つみたてNISAフェスティバル2017」が2017年9月10日に開催されました。
さまざまなコーナーがありましたが、そのなかの「私が考える『つみたてNISA』と『iDeCo』の活用法」において、光栄にも登壇する機会をいただきました。
どんなことを伝えたかったのか、登壇してお話したことをブログにまとめておこうと思います。
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私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法
これは金融庁で事前募集がありました。こんな募集条件でした。
私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法
応募フォーマットに、①あなたの考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法と、②そのポイントをご入力いただき、nisa2017@fsa.go.jpまでご応募ください。(ハンドルネームでも可。形式自由・1枚以内)。
ご自身の状況でなく、モデルケースを設定し、活用法をご紹介いただくことも可能です。当日は、ご応募いただいた中からいくつかの活用法を発表いただき、ゲストFPの方からコメントをいただくという運びを予定しております(当庁職員が代わりにご紹介させていただくことも可能です)。
当日、当イベントに参加できる方であれば、どなたでもご応募いただけます。
かなり難しいお題です。
しかし、せっかく参加するのに意見すら提出しないのはもったいない…ということで、なんとか考えてメールで提出したのでした。
そうしたところ、不意に金融庁の方から登壇の打診をいただきました。
びっくりしましたが、こんな光栄な話はないと思い、お引き受けすることにしました。
このコーナーで伝えたかったこと
2分で自分の活用法をまとめて、8分で3人からコメントをいただくというコーナーだということでした。
3人の方が登壇されます。
- 岩城みずほさん
- 大江加代さん
- 神戸孝さん
素晴らしいメンバーです。そして4人の登壇者のうちの最後の4番目だということでした。
前の3人のやりとりをみているうちに、自分の投資法について、いかに上手に3人の方に切れ味鋭く料理してもらうかがこのコーナーのポイントだな…という思いを強くしました。
200名の観客のみなさんがいます。綺麗にさばいてもらうことを心がけて精一杯やろう、という思いを強くして登壇しました。
スライドはこんな感じです。
このスライドをもとに、こんな話をしました。
なるたくと申します。今日は北海道からきました。
軽い気持ちで「登壇できます」の欄をマルにしましたが、こんな状況になるとは思っていませんでした。いわば「まな板の上の鯉」になりますので、綺麗にさばいていただければと思います。
私が考える活用法のポイントは、次の3つです。
1つ目は、非課税枠は大きく使うということです。
「つみたてNISA」や「iDeCo」を私は最大限活用します。投資をするなら必ず使ったほうがいいと思います。
税金も「コスト」です。「つみたてNISA」は、利益について税金を払わなくていいという仕組みで、金融庁のみなさんが用意してくれたお得な特典ですので、必ず使ったほうがいいと思っています。
スライドの右下に書いてあるところが私の希望です。iDeCoの枠がもっと大きくなると嬉しいです。ここ大事なところです。
金融庁のみなさんの前でいうのはあれですが、勇気をだして言えば、「つみたてNISA」の枠ももう少し大きいと嬉しいです。ぜひ金融庁のみなさんには、将来的な検討をお願いしたいと思います。
非課税枠をカバーする方法として、妻にも「つみたてNISA」をはじめてもらうのも一案だと思っています。
2つ目は、世界に向けて分散投資をするということです。
私が好きなのは「世界を丸ごと買う」というコンセプトです。先進国株式を中心に新興国株式、日本株式、それに債券も加えて、世界のGDP比率を参考にアセットアロケーションを組んでいます。
資産配分は個人の好みでいいと思っていますが、日本だけでなく、世界に分散するという点が大事だと思っています。
そのうえで、期待リターンの高い株式クラスをつみたてNISAとiDeCoに割り振るという方針です。「つみたてNISA」には先進国株式クラスと新興国株式を1:1で、iDeCoには先進国株式クラス100%で配置しています。
3つ目は、とにかくシンプルに積立を続けるということです。
誤解をおそれずにいえば、投資で下落相場がくるのは、北海道に寒い冬がくるのと同じです。無防備に北海道の冬を迎えたら大変なことになります。やはり防寒着と暖房が、絶対に必要になります。
投資も必ず下落相場がきますので、どんな相場でも続けられるように、同じ資産配分でシンプルに積立を続けられるようにすることです。
資産配分に債券を組み入れているのは、急落に対する備えです。資産配分を自分のリスク許容度にあわせるということが大事だと思います。それがシンプルに積立を続けるためのポイントだと思っています。
この3つが私の活用法です。よろしくお願いします。
こんなプレゼンでした。
はじめての人に伝わればいいなという思いで話をしました。
綺麗にさばいていただきました
その後、ポイントをおさえたコメントをいただいて大変参考になりました。
岩城みずほさんと大江加代さんから、ポイントは間違っていないということで、肯定的なコメントとアドバイスをいただけて光栄でした。ありがとうございます。
そして、一番印象に残ったのは、神戸孝さんのコメントです。
管理が大変で、面倒でしょう。
ずばり、日頃思っていることを指摘していただきました。
ええ、その通りです。笑
非課税枠を最大限大きく使うのが、お金を増やすという意味では、論理的に正解な投資法だと思っていますが、つみたてNISA、iDeCo、特定口座と資産が分かれてしまいます。
年1回程度、リバランスのときに計算するだけなのですが、管理が少し面倒といえば面倒です。
投資がはじめての人には、こういう投資法から入らなくてもいいかなという気もしています。たとえば、バランス型投資信託を活用すれば、もっとシンプルに非課税枠で分散投資ができます。
ただ、論理的には正解だと考えています。
今後は、証券会社さんに頑張ってもらって証券口座の一覧表示機能が充実するか、制度をシンプルにしてもらい、こうした非課税枠を大きく使う投資法がやりやすくなるといいなと思います。
ありがとうございます。大変綺麗にさばいていただきました。
会場から少し笑いもあって、登壇の役割を担えたかなとほっとしたのでした。
アイキャッチ画像のようにサインをいただきました。ありがとうございます。楽しいひとときになりました。
「つみたてNISAフェスティバル2017」はいいイベントでした。
「つみたてNISAフェスティバル2017」は大変素晴らしいイベントでした。金融庁が本気で個人の資産形成を応援しようという意気込みを感じるイベントでした。
後で気づいたのですが、山崎元さんからもツイートしていただいていました。
40代の登壇者、非課税枠を大きく使うという考え方は素晴らしい。ツマの枠も使おうという考え方もいい。期待リターンの高い株式をiDeCoとつみたてNISAに集中するのも効率的。大変素晴らしい考え方をお持ちの方だ。 #つみフェス2017
— Hajime Yamazaki /山崎元 (@yamagen_jp) 2017年9月10日
いつも読んでいる山崎元さんから光栄なコメントをいただけて嬉しかったです。ありがとうございました。
ということで、登壇して伝えたかったことはこの3つです。
- 非課税枠を大きく使う
- 世界に向けて分散投資をする
- シンプルに積立を続ける
これから投資をはじめる人に、少しでも参考になれば嬉しいです。楽しく貴重な経験になりました。
私の現在の資産配分も参考になれば幸いです。
以上、私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法で伝えたかったこと…という話題でした。
参考リンク:
積立投資で大事なことは、時間を味方につけることです。山崎元さんがクリアに指摘してくれています。
そして大事なのは世界中の会社の株主になることです。インデックスファンドを使えばかんたんです。
今は100円から世界中の会社の株主になれます。多くの人に知ってほしい利便性です。