2021/08/13
日経新聞にiDeCo(個人型確定拠出年金)に関するおもしろい記事が2つありました。
iDeCo加入者が50万人を突破したそうです。
そして、iDeCo加入者の約3割がSBI証券と楽天証券に加入しているそうです。まとめて紹介したいと思います。
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iDeCo加入者が50万人突破
まず、iDeCo加入者が2017年5月末時点で50万人を突破したそうです。
5月末時点で50万人を突破し、昨年末から8割程度増えた。制度改正に伴って、今年1月から現役世代すべてに対象が広がった。30~40歳代という比較的若い世代を中心に加入者は増えており、税制上の優遇措置をテコに「貯蓄から資産形成へ」という流れが加速してきた。
国民年金基金連合会によると、加入者数は4月末時点で前月比5万9918人増の48万9008人だった。
昨年末時点の加入者数は約30万人で、5カ月で25万人前後、およそ8割増える計算となるそうです。
昨年までは本当にiDeCoの利用者が少なかったんですね。
私も今年の5月にiDeCoデビューできました。50万人のうちの1人です。どんどんiDeCoデビューができている人が増えているのは喜ばしいことです。
iDeCo加入者の3割が楽天証券とSBI証券
そして、iDeCo加入者の金融機関の選択状況についても記事になっていました。
加入者の3割が楽天証券とSBI証券だそうです。
iDeCo加入者の3割がSBI証券か楽天証券のいずれかを選んでいるという結果に、少し驚きました。iDeCoの金融機関は150社以上ありますので、この2社が圧倒的優位という構図です。
ちゃんとiDeCoの手数料を確認できる人が増えているということですね。
SBI証券は、iDeCoの手数料を無料化したことで加入者を増やしているといいます。
SBI証券によれば、イデコ手数料を完全に無料にした後の1週間の申込件数は、無料化前の1週間に比べて6割も増えたという。若年層は特にコスト意識が高い。サービスを開始する際には強く印象づける意味もあって採算度外視の大胆な策で臨むという。
iDeCoの手数料を無料にして儲かるのかという点が気になりますが、ちゃんと証券会社の方は考えています。
SBI証券の小川裕之執行役員は「貯蓄層を投資家層に変えたときの生涯利益を考えれば、やらないわけにはいかない」と話す。
なるほど、貯蓄だけをしている人は証券会社を利用しませんので、利用されなければ手数料収入は0円のままです。
ならばiDeCoの手数料を無料にして投資の裾野を広げることで、貯蓄層を取り込めば十分採算がとれるという算段です。この2社の戦略は今のところ成功しています。
他社はこの状況をどう見ているのでしょうか。このままでいくと2社との間で圧倒的な差がついてしまいそうです。
賢い投資家が増えれば、金融業界も変わらざるをえません。SBI証券と楽天証券に追随する第3、第4の会社の登場も期待したいところです。
iDeCoなら所得税と住民税が少なくなる
最近、住民税のお知らせがありましたね。みなさんの家庭にも通知が届いたでしょうか。
今年はなんだか住民税の金額が大きく感じました。
iDeCoをはじめれば、iDeCoの掛金が所得控除の対象になります。iDeCoを利用することで所得税と住民税が少なくなるのは大きなメリットですし、運用益も非課税になります。
iDeCoの手数料が条件なしで無料になるのは楽天証券とSBI証券の2社のみです。今後の動向を気にしつつも、この2社なら相対的には高評価といっていいでしょう。
iDeCoの金融機関を選ぶなら、手数料とともに、投資信託のラインアップを確認することも大事になってきます。資料を取り寄せて検討するところから始めてみるのがいいと思います。
適切な金融機関を選んで、iDeCoで節税生活をはじめたいですね。
以上、iDeCo加入者の約3割がSBI証券と楽天証券を選択している…という話題でした。
参考リンク:
iDeCoを扱う金融機関は150社以上あります。全体のなかでの金融機関各社の比較はこちらを参考にしてください。
楽天証券の取り扱い商品は28です。低コストの投資信託が揃っています。
SBI証券のiDeCoも充実しています。
iDeCoの節税効果は、収入や家族構成によって変わってきます。ろうきんの「節税シュミレーター」を利用すれば、所得税や住民税の節税効果をかんたんに計算できます。
iDeCoの資産配分の方法などについては、いい本がたくさんでています。自分のお金です。本で基本的知識を身につけたいですね。
コメント
お久しぶりです。やはり本腰をいれて取り組むと、あっという間に加入者は増えるのですね。加入者の増え方に驚いてしまいました。
ところで、掛金が所得控除になるという話は大きなメリットだと私も思うのですが、現実には住宅ローン控除を受けている人もかなり多く、所得控除分の節税メリットを最大限には受けられないケースも多いと思います。普及が進むのは良いことだと思うのですが、やはり投資への理解を深めてから始めたい制度だとあらためて思いました。私もいずれ始めたいです。
by silvercat 2017年6月17日 10:15 AM
silvercatさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
加入者数、急激に増えましたね。これまでが少なすぎたということもいえるかもしれません。今後も口コミでじわじわと増えていくといいですね。
住宅ローン控除との兼ね合いはあまり知られていないですね。
以前、その点をまとめたのですが、住宅ローン控除を受けている場合の節税効果の計算は予想以上に難しい印象でした。
https://loloinvestors.com/2016/08/21/housing-loan-401k/
住宅ローン控除を受けている場合は、優先的に住宅ローンの繰り上げ返済をするか、もしくは、iDeCoの積立と同時に住宅ローンの繰り上げ返済するかというところでしょうか。
私もじつはその一人です。iDeCoもスタートしましたが、同時に住宅ローンの繰り上げ返済の準備をしているところです。
このあたりは難しいところですね。
ありがとうございます。ひとつ今後のブログ記事のヒントをもらえました。
なるたく
by loloinvestors 2017年6月18日 12:06 PM