2021/08/13
2018年から「つみたてNISA」がスタートしました。
年40万円、20年間の非課税枠を使うことができます。金融庁が「地雷商品」を取り除いてくれていますので、投資がはじめての人にとっても取り組みやすい仕組みです。
たまたま知ったのですが、「つみたてNISA」は、制度当初は遅くはじめると積立枠が少しずつ減る仕組みでした。2019年に制度延長が決まりましたが、今後延長されない場合にはこの問題が生じることになります。
「つみたてNISA」の課題についてご紹介します。
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毎年積立枠が減っていく
制度当初の「つみたてNISA」は、遅くはじめると積立枠が減っていく仕組みでした。
日本証券業協会のサイトでたまたま知ったのですが、同協会の記者会見で鈴木会長が次のように語っています。
「つみたて NISA」はその制度上、投資可能期間が20年の時限措置となっている。当協会としてはこれをどうしても伸ばしていきたい。非課税枠は、本年から開始した人は 40 万円×20 年で最大 800 万円であるが、来年から始めた人は 760 万円しか積み立てられない。ましてや 20 年目に始めた人は 40 万円しか積み立てられないので、1 年ずつでも伸ばしていくことをぜひ要望していきたいと思っている。
平成30年1月17日記者会見要旨(日本証券業協会)
「つみたてNISA」は2018年からスタートすれば年40万円を20年間で800万円の非課税枠です。それが、2019年からはじめると760万円、2020年からはじめると720万円…と枠が減っていく仕組みなんですね。はじめて知りました。
毎年40万円ずつ使える枠が減っていきます。今の仕組みのままだとすると、制度開始20年目にスタートした人は40万円しか積み立てできないことになります。
今年からスタートした人だけに大きな枠のメリットがあるというのは、少しバランスが悪い気がします。また、来年以降は制度の説明も面倒です。
鈴木会長も指摘しているように、ぜひとも改善してほしい点だと思います。
2042年まで「つみたてNISA」は制度延長
2019年12月に「つみたてNISA」の5年延長の方針が公表されました。
「与党税制改正大綱」により、「つみたてNISA」は2037年末から2042年末までに延長される見通しとなりました。
ですので、これから「つみたてNISA」をはじめる人も、当面は20年の非課税枠が確保されることになります。
ただし、この延長が続くかどうかはまだ決まっていませんので、早めにスタートするのはひとつです。
資産形成をするなら、「つみたてNISA」の非課税メリットを上手に使っていきたいですね。
以上、「つみたてNISA」の課題。現行の「つみたてNISA」は毎年積立枠が減っていく…という話題でした。
参考リンク:
「つみたてNISA」を利用するなら証券会社選びも重要です。証券会社選びのポイントをまとめています。
「つみたてNISA」で何を選ぶかは、はじめての人は迷うところかもしれません。いろんな方法も考えられますが、シンプルにはじめてみるのも1つです。
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