2021/08/13
前回、iDeCoで60歳になる時に下落相場に遭遇したときどうすればいいのかと言う話について書きました。
関連して、iDeCoの受け取り方についても、かんたんにポイントをまとめておきたいと思います。
最大のポイントは、iDeCoを受け取る前に「最適解を確認する」ということを覚えておくことです。
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iDeCoの受け取り方は3種類
iDeCoの受け取り方は基本的に3種類です。
- 年金としてもらう
- 一時金としてもらう
- 一部を一時金としてもらい、残りを年金でもらう
60歳になる前に、考えておきたい留意点を3つ指摘しておきたいと思います。
アセットアロケーションを保守的に見直す
下落相場が怖いのであれば、年齢に応じてアセットアロケーションを保守的に変更するのが1つの対処方法です。
比較的相場の良い時に株式を売って債券を増やすようにアセットアロケーションを変更すれば、万が一の際にも下落幅は抑えられることになります。たとえば50歳後半の時点で相場がよければ、その時点で保守的なアセットアロケーションに変更するわけです。
iDeCoの場合は、スイッチングもやりやすくなっていますので、iDeCoの資産のなかでかんたんにスイッチングを行うことができます。
カン・チュンドさんが最近ブログでこのテーマについて書かれています。参考になると思いますのでぜひリンク先で確認してください。
70歳まで受け取りを伸ばす
もう一つの方法は、70歳までiDeCoの受け取りを伸ばすという方法です。
69歳の時点で手続きをして、それから毎年年金として受け取ると言う方法です。この点はコメント欄でTKDさんからご指摘いただきました。ありがとうございます。
そこから年金として受け取れば90歳まで運用を続けることができます。
万が一、60歳代の10年間が低迷して、どうしても資産の取り崩しを躊躇してしまう場合には、69歳まで判断を見送ることも可能ですし、運用も70歳以降も続けることもできます。
ただし、60歳以上は新たに掛け金の拠出はできず、運用続けるだけの運用指図者になります。
会社から退職金が出る場合は注意が必要
会社から退職金が出る場合は注意が必要です。退職金とiDeCoの合計の額が退職所得控除の額を上回ると所得税の課税対象になりやすくなります。
受け取りの時期をずらしたりすることにより、税額を調整することができます。ここが一番複雑なところです。
退職金が多額の場合は受けとり方によって税金の額が変わる、という点だけ今の時点で理解しておくといいでしょう。
この辺の詳しい話を知りたい人は、竹川美奈子さんや田村正之さんの本で確認するといいと思います。理解しておけば「出口戦略」がイメージできます。
受け取り前に「最適解」を確認すると覚えておく
個人型確定拠出年金(iDeCo)の受け取り方については、じつは「最適解は人それぞれ」です。会社からの退職金の額や60歳の時期の相場によって、有利な受け取り方が変わってきます。
もっとも、制度改正の可能性もありますし、受け取りの時期に確認しても遅くはないと思います。受け取り方も大事だということを理解しておけば、そのときに確認して判断することができます。
60歳になってiDeCoを受け取る前に「最適解を確認する」ということを覚えておきたいですね。
以上、iDeCoの受け取り方。受け取り前に「最適解を確認する」と覚えておく…という話題でした。
参考リンク:
受け取り方全般については、竹川美奈子さんの本が適切にまとまっています。かなり複雑ですが、理解しておけば落ち着いて対処できると思います。
田村正之さんの本も詳しく書いてあります。確かな本を手元に一冊持っておけば、落ち着いてiDeCoを続けることができると思います。