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100年の人生をどう生きるか。—『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)

time 更新日:  time 公開日:2016/11/17
100年の人生をどう生きるか。—『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)

—長寿化を恩恵にするためには、古い働き方と生き方に疑問を投げかけ、実験することをいとわず、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない—(序文より)

 

本書のテーマは、100年を生きうる時代をどう生きていくか、というものです。

医療が発達し、これまで以上に健康に過ごす時間が増えるというのは、現実的な未来予想に思えます。

100年生きる時代を前提にすると、働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わり、自分の人生をどのように計画するかが重要になるというのが本書の主題です。

最近の本のなかでは現実的な未来予想としてインパクトのある内容でした。

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ロンドン・ビジネススクール教授の2人の共著

リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットというロンドン・ビジネススクール教授2人による共著です。

著者紹介

  • リンダ・グラットン

ロンドン・ビジネススクール教授。人材論、組織論の世界的権威。リバプール大学にて心理学の博士号を取得。ブリティッシュ・エアウェイズのチーフ・サイコロジスト、PAコンサルティンググループのダイレクターなどを経て現職。

2年に1度発表される世界で最も権威ある経営思想家ランキング「Thinkers50」では2003年以降、毎回ランキング入りを果たしている。2013年のランキングでは、「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン、「ブルー・オーシャン戦略」のチャン・キム&モボルニュ、「リバース・イノベーション」のゴビンダラジャン、競争戦略論の大家マイケル・ポーターらに次いで12位にランクインした。

組織のイノベーションを促進する「Hot Spots Movement」の創始者であり、85を超える企業と500人のエグゼクティブが参加する「働き方の未来コンソーシアム」を率いる。

 

  • アンドリュー・スコット

ロンドン・ビジネススクール経済学教授、前副学長。オックスフォード大学を構成するオール・ソウルズカレッジのフェローであり、かつ欧州の主要な研究機関であるCEPR(Centre for Economic Policy Research)のフェローも務める。2005年より、モーリシャス大統領の経済アドバイザー。財務政策、債務マネジメント、金融政策、資産市場とリスクシェアリング、開放経済、動学モデルなど、マクロ経済に主要な関心を持つ。

原書は「The 100-Year Life: Living and working in an age of longevity」です。

 

本書のホームページも用意されていて、二人の映像も見ることができます。

 

本書の目次

本書の内容は、100年ライフを考えるうえで、雇用の未来や働き方、お金の考え方、時間の使い方などを考えていくものです。

内容の多岐にわたっていますので、目次をみたほうが内容はイメージしやすいかもしれません。

目次

日本語版への序文

序 章 100年ライフ

第1章 長い生涯――長寿という贈り物

第2章 過去の資金計画――教育・仕事・引退モデルの崩壊

第3章 雇用の未来――機械化・AI後の働き方

第4章 見えない「資産」――お金に換算できないもの

第5章 新しいシナリオ――可能性を広げる

第6章 新しいステージ――選択肢の多様化

第7章 新しいお金の考え方――必要な資金をどう得るか

第8章 新しい時間の使い方――自分のリ・クリエーションへ

第9章 未来の人間関係――私生活はこう変わる

終 章 変革への課題

翻訳もよくできており、一気に読むことができます。

人生のモデルが変わる

本書の内容を一言でいうと、「人生のモデルが変わる」という内容です。

みんなが足並みをそろえて教育、勤労、引退という3つのステージを生きた時代は終わったというのが本書の出発点です。

100歳以上生きるのが当たり前の世の中になった時、「65歳から先」が余生とは限らなくなります。

本書の予想は、機械化とA.Iの発展により従来の仕事はなくなり、働き方自体も、人間にしかできないものに絞られていくというものです。

将来的には、イノベーション能力と創造性の価値が大きくなり、アイデアの創造を後押しする教育が必要になります。

組織で働くというモデルは旧来のものとなり、ずっと同じ会社で働こうとする、すべてを仕事に捧げる、休日を娯楽にあてるといったライフスタイルは時代遅れになります。

未来はマルチステージ型になるといい、その働き方として提示されているものは、エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオワーカーという3モデルです。

世の中は緩やかに移行していくと思いますが、従来のモデルが通用しなくなり、新たなモデルが必要になるという本書の提言は、私には現実的な未来予想になっているように思えます。

お金の知恵も必要になる

長寿時代を生き抜くためには、お金の知恵も必要になるというのが本書の主張です。

お金で必要な要素として、こういったことがポイントとされて提案されています。

  • 金融リテラシーを高める
  • 分散投資をする
  • コストに注意を払う
  • お金のセルフ・コントロール力を身につける

このブログで取り上げているテーマにつながる内容です。

100歳を生きうる時代を想定するなら、若いうちから、お金の知恵を身につける必要があります。

新しい人生のビジョン

世界で活躍するビジネス思想家が示す、新しい人生のビジョンです。

どのように生き方、働き方を変えていくべきかを考えるきっかけを作ってくれます。

明快でタイムリー、オリジナルで書きぶりも素晴らしく、そしてとても恐ろしい。

ニーアル・ファーガソン(『劣化国家』著者)

 

より健康で長寿になる私たちの人生に関する迫真のケーススタディ。

私たちの知っている世界とはまったく別の未来がくるだろう。

ダロン・アセモグル(『国家はなぜ衰退するのか』著者)

予想以上に勉強になる本でした。

100年という長寿化が厄災ではなく、恩恵となるためには戦略が必要です。積立投資や個人型確定拠出年金(iDeCo)に興味がある方なら、読んで損はない内容になっています。

自分の人生と生き方を考えるうえで、大事な視点を与えてくれる一冊でした。

 

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なるたく

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40代会社員です。2012年からインデックスファンドで積立投資を続けています。「はじめての人にもわかりやすく」をモットーに、シンプルな積立投資の方法と経験を書くことで誰かのお役に立てないかと思い、ブログをはじめました。札幌市在住。



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