2021/08/13

先日の「つみたてNISAフェスティバル2018」において「初めての投資!おススメの一冊ベスト10」というコーナーで10冊が選出されました。
あらゆる投資本を読みあさっている、かなりの投資本マニアだと思っていますが、未読のものが1冊だけありました。
藤野英人さんの一冊です。しかも4位です。
未読の良書がまだあるのだと思い、ウキウキしながら本屋さんで買ってきました。なるほど、これはいい本ですね。勉強になりました。
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著者の藤野英人さんとは
藤野英人さんは、「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタル・ワークスの代表取締役社長で最高投資責任者をされている方です。
昨年放送されたカンブリア宮殿を見たという方も多いと思います。
その藤野さんが2013年に書いた新書がこちらになります。
投資の方法を指南する本ではありません。というよりも、お金の「本質」を理解することができる本です。
日本人はお金を理解していない
本書の主張は、日本人はお金をきちんと理解していないというものです。
そこで、みなさんに質問です。
以下の点についてどう思いますか?「はい」か「いいえ」で答えてください。
- 金儲けは悪だと思う。
- 日本人はお金に清く、真面目だと思う。
- 助け合いこそ、日本人の美徳だと思う。
- ブラック企業は、経営者が悪いと思う。
- 投資は汗水たらさないマネーゲームだと思う。
こうした質問に「はい」だと思った人も多いのではないでしょうか。
ですが、本書の主張は上記のような考え方はすべて「大ウソ」だというものです。
読めば納得で、痛快でした。
「金を稼ぐことは悪である」「投資で金儲けしようなんて悪いやつだ」という考えが、まだ日本には蔓延しているように思います。
「つみたてNISA」がもうひとつ広がらないのも、こうした「お金」に対する無理解に原因があるかもしれません。
投資とは「直接的に、世の中を良くすること」
特に、本書の次のフレーズが刺さりました。
- 投資とは「直接的に、世の中を良くすること」
- 本来あるべき金融教育とは、働くことに価値があり、その価値ある労働の延長に企業の利益があり、その利益の将来価値が会社の価値を形成していると理解することです。
投資とは、「直接的に、世の中を良くすること」です。そして、今必要な金融教育というのは、働くことに価値があり、その延長に会社の利益があるという理解を広げることだといいます。
藤野英人さんは、投資を次のように述べています。
投資とは、
今、この瞬間にエネルギーを投入して、
未来からのお返しをいただくこと。
投資は、世の中をよくする行為であり、社会貢献のひとつです。
投資は世の中を良くする行為なのだと思える人が、もっと増えてくれるといいなと思います。
お金の「本質」を知ることで人生は豊かになる
本書を読んで、日本経済が不活性で、ブラック企業の問題がなかなか解決しないのは、多くの人がお金のことを理解していないところにも原因があるのだなと思いました。
「金を稼ぐことは悪である」「投資で金儲けしようなんて悪いやつだ」という考えが世の中を悪くしています。本書を読むと、それが誤りであることをはっきりと認識できます。
また、本書は不真面目な会社が多いということも痛烈に批判しています。
お金の「本質」を知ることで人生は豊かになります。
わかりやすく「投資の本質」に気づかせてくれる、若い世代の方にぜひ読んでほしい一冊です。