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若いうちに読んでおきたいお金の教科書。—『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』(アンドリュー・O・スミス著)

time 更新日:  time 公開日:2020/03/08
若いうちに読んでおきたいお金の教科書。—『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』(アンドリュー・O・スミス著)

アメリカ発のお金の教科書を読みました。

「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」という本です。

橘玲さんが推薦者としてまえがきを書いているのを知ったので、それをきっかけに書店で眺めて購入したのでした。

貯金や投資にかぎらず、教育、仕事、老後など、お金に関わる要素について、生き方を含めた基本的事項を教えてくれる良書でした。

とくに、大学生から社会人をスタートした20代の方には、有益な情報が多いお金の教科書です。レビューしてみたいと思います。

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著者のアンドリュー・O・スミス氏とは

著者のアンドリュー・O・スミス氏は、受託者、ファイナンシャルアドバイザー、弁護士といったさまざまなキャリアを持つ人です。

娘にお金の事を教えたいという親戚の男性からの依頼で、この本を書いたといいます。

書籍には、次のように略歴があります。

MBA・法務博士。学生時代からお金、投資、資金計画に関するアドバイスを行い、ペンシルベニア投資同盟(アメリカでもっとも早い時期に設立された大学投資クラブのひとつ)の設立に関わる。受託者、ファイナンシャルアドバイザー、弁護士として、信託基金、遺産、投資パートナーシップ、有限会社、保険信託、不動産パートナーシップ、個人資産の管理の相談に乗る。キャリアの初期は有資格の商品取引アドバイザーとして活躍し、投資ファンドの最高財務責任者を務めた。コンサルティング会社ブーズ・アレン・ハミルトンの経営コンサルタントとしてキャリアをスタート。現在は特殊化学品メーカーのイェルキン・マジェスティック・ペイントで最高執行責任者を務める。ペンシルベニア大学ウォートン校で金融の学位、同じくペンシルベニア大学工学・応用科学校で工学の学位をそれぞれ取得。シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスでM.B.A.同じくシカゴ大学ロースクールで法務博士号をそれぞれ取得。1988年、法学と経済学の卓越した功績を認められオリン賞を授与された。メイン州バス出身。

2016年にアメリカで出版された本を、桜田直美さんの翻訳によって出版されたのが本書になります。

原書は”Financial Literacy for Millennials”というタイトルです。

 

著者は、「激変する時代を生き抜く『若い世代のためのお金入門』のようなもの」とこの本を位置づけています。

まさに若い世代にとって身につけておきたいお金の入門書になっています。

本書の構成

本書は投資本ではありません。

私には「生き方」に関する本のように思いました。

目次を見てもらうとわかりますが、お金、キャリア、就職、貯金、借金、破産、投資、金融、詐欺、保険、税金、社会福祉、法律、契約、老後資産など、お金に関するあらゆる分野について基礎知識を得ることができます。

最初に橘玲さんのまえがきもついています。

せっかくなので目次を引用しておきたいと思います。

推薦者まえがき(橘玲)

謝辞

第1章 お金の計画の基本

そもそもお金とは何か
購買力を下げる一大要因・インフレーション
どうすれば「経済的に自立」できるのか
人生設計とお金の関係

第2章 お金とキャリア設計の基本

あなたのキャリアとお金の関係
人的資本──「資産価値の高い人」とは
人を雇うメリットとリスク
生涯所得を最大化させるために大切なこと

第3章 就職、転職、起業の基本

ビジネスにおける「組織」の仕組み
決算書の読み方
「事業計画」に必要なポイントはこれだけ
フランチャイズビジネス
副業──一生食いっぱぐれない働き方
不動産
資金調達のやり方
景気はどうすれば読めるのか
「景気がいい」「景気が悪い」とはどういうことか

第4章 貯金と銀行の基本

貯め方より使い方が重要?
どんな人でも貯まる貯金の仕方
銀行は何のためにあるのか
銀行口座
ATM

第5章 予算と支出の基本

予算設計の第一歩
お金の「出入り」に注目する
もしもの備え
実際に予算を立ててみよう
自動車を買う

第6章 信用と借金の基本

借金と返済計画
お金の時間価値
担保と返済
住宅ローン
金利と複利の仕組み

第7章 破産の基本

最後のカードはなぜ「破産」なのか
最後の打ち手を回避するには?

第8章 投資の基本

投資でお金を育てる
リスクとリターンの考え方
株式市場はどういうところか
低リスクではじめられる投資信託
「株価指数」の読み方

第9章 金融詐欺の基本

「必ず儲かる投資」のウソ──ピラミッドスキーム
その他の投資詐欺
誰かがあなたになりすます
パソコンやスマホを安全に使う
ワンクリックの罠──ネット詐欺

第10章 保険の基本

保険とは何か
あらゆる損害を補償する財産保険
暮らしを守る賃貸保険
事故に備える自動車保険

第11章 税金の基本

税金と納税の仕組み
税金で何ができるのか
「消費税」は何のためにあるのか

第12章 社会福祉の基本

貧困格差解決ガイドライン
学資ローン・奨学金

第13章 法律と契約の基本

契約とはどういうことか
婚前契約
法的責任のリアル
有形財産と無形財産

第14章 老後資産の基本

老後の資金計画
老後資金はいくら必要か
遺言と遺産──相続の準備の仕方

目次をみてもらうとよくわかると思いますが、貯金、投資の話から、経済システム、ファイナンス、結婚や詐欺の話まで、幅広く取り扱っています。

このように14章にわたって、お金に関わるあらゆる要素について解説がされています。

率直な解説が心地いい

本書の特徴は、一言でいうと、お金やキャリアに関する言いづらいことを率直に言語化してくれています。

率直な解説が心地いいです。それが本書の売りになっています。その例として、特徴的な点をいくつかご紹介したいと思います。

お金の専門家に気をつけろ

第1は、お金の専門家との付き合い方に気をつけることです。次のように書かれています。

まず覚えておかなければならないのは、ファイナンシャルプランナーや投資アドバイザーを名乗る人の多くは、特定の金融機関や保険会社からお金をもらって契約しているということだ。…特定の会社とつながっている専門家のアドバイスを鵜呑みにすると、自分にとって本当に必要なものが選べないという事態になってしまうのだ。(29頁)

これは、日本では山崎元さんが何度も言及している点ですね。アメリカでも同じ状況であることが、この記述からわかります。

人的資本を高める

第2に、人的資本を高める必要性について言及している点です。

生涯所得を最大化させるためには何が必要か、どのような教育が必要か、仕事をどのように選ぶべきかなど、キャリア形成のポイントについて前半部分で紙幅を使って書かれています。

個人的に好きだったフレーズは、学び続ける重要性を指摘するこの部分です。

キャリアに関する教育やトレーニングは、就職したらそこで終わりではなく、働く限りはずっと続けていかなければならない。学ぶのをやめなかった人は、大抵キャリアで成功して稼げるようになっている。どんな仕事であっても、学ぶチャンスはほぼ確実にある。自動車整備工でも、医師でも、最新の知識や技術を学ぶことを忘れてはいけない。(43頁)

日本では、社会人になってから学び続ける人が少ない、といった指摘もありますね。

学ぶことをやめてしまうことは、人的資本を下げてしまうことになります。

インデックスファンドに投資する

第3に、投資については、インデックスファンドの積立投資を推奨している点です。

本書では次のように書かれています。

インデックスファンドを買って株式市場全体に投資するほうが、個別株やアクティブファンドを買うよりもリスクが低く、長い目で見た運用成績もいちばんよくなる。…着実に資産形成したいのであれば毎月決まった額を購入する積立投資が一番いい方法だ 。(211~212頁)

本書では、インデックスファンドを積み立てしていくことが、資産形成に有益であると書かれています。

相場が変動した場合にどうすればいいかなど、重要な点がシンプルに書かれています。

やはり、アメリカにおいても、着実に資産形成をしていくうえで、インデックスファンドを活用することが推奨されています。

多様な観点を学べる

この他にも、多様な観点を学ぶことができます。

金融詐欺や借金の問題点、契約や結婚、老後、相続などの点についても書かれていて参考になります。

もっとも、具体的な記述はアメリカの法律や仕組みに関するものも多く、日本の場合にストレートに当てはまらない場合もあります。

それでも、基本的な考え方は日本にも共通するところも多いので、「アメリカはこんなふうに考えるんだな…。」という学びもあって、気持ちよく読みすすめることができます。

特に、キャリアに関する考え方は、日本ではあまり考えない人も多いところです。アメリカ的なキャリアの考え方を身につけて行動するだけでも、長期的に自分がやりたい仕事をできるようになると思います。

若いときに学んでおきたいお金の教科書

日本の学校では、お金や生き方に関するノウハウは基本的に教えてくれません。

私も学校ではお金やキャリアに関するノウハウを教わる機会はありませんでした。現状では、自分で学ぶしかないのです。

私の場合は、すでにキャリアを最初からやり直すことは難しい年代になりましたが、もしこの本を若い時に読んでいたら、もう少し違ったキャリア形成を考えていたかもしれません。

仕事を中心にすえながら、貯金と投資の習慣を身につける…という基本中の基本を学ぶことができます。

これからキャリアを考える若い人に、特に読んで欲しい一冊になっています。

 

 

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40代会社員です。2012年からインデックスファンドで積立投資を続けています。「はじめての人にもわかりやすく」をモットーに、シンプルな積立投資の方法と経験を書くことで誰かのお役に立てないかと思い、ブログをはじめました。札幌市在住。



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