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アメリカ企業は株主第一主義を転換へ。アメリカ経営者団体が声明。

time 更新日:  time 公開日:2019/08/20
アメリカ企業は株主第一主義を転換へ。アメリカ経営者団体が声明。

アメリカ企業に変化の兆しがあるようです。

アメリカの経営者団体のビジネス・ラウンドテーブルは、2019年8月19日に「株主第一主義」を転換する声明を発表しました。

企業は、株主だけでなく、顧客や従業員、取引先、地域社会といったステークホルダーにコミットしていくと宣言しています。

大手企業181社の経営者が署名しています。これをきっかけに、株主重視のアメリカ企業の経営のあり方に大きな変化が訪れるのかもしれません。

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アメリカ企業は「株主第一主義」から「ステークホルダー主義」へ

日本経済新聞は次のように報じています。

米国型の資本主義が大きな転機を迎えつつある。米主要企業の経営者団体、ビジネス・ラウンドテーブルは19日、従来の「株主第一主義」を見直す宣言をまとめた。

…公表した声明文は、株主利益を最も重視することが経済全体を前に動かすと考えてきた米国型経営を改める内容だ。顧客や従業員、取引先、地域社会といった利害関係者に広く配慮し、長期に企業価値を高めるという。JPモルガン・チェース、アマゾン・ドット・コム、ゼネラル・モーターズなど、米国を代表する181人の経営トップが声明に名を連ねた。

米「株主第一主義」に転機 社会の分断に危機感(日本経済新聞)

新聞記事では今ひとつその背景がよくわからなかったので調べてみたところ、今回のビジネス・ラウンドテーブルの声明がホームページ上で公表されていることを知りました。

声明文の後に181名の自筆署名が入っています。アマゾンのジェフ・ベゾスやアップルのティム・クックの署名もその中にみることができます。著名なCEOの署名が並んでいて壮観です。

声明はリンク先で読むことができます。

ビジネス・ラウンドテーブルは、1978年以降、定期的にコーポレートガバナンス(企業統治)原則を公表しており、1997年からは「企業は主に株主のために存在する」と明記していました。

しかし、今回の声明は株主を重視する方針を転換します。こうした声明ははじめてのことだそうです。

その背景には、アメリカの労働者が直面する困難があります。

前半の文章に問題意識が現れています。

Yet we know that many Americans are struggling. Too often hard work is not rewarded, and not enough is being done for workers to adjust to the rapid pace of change in the economy. If companies fail to recognize that the success of our system is dependent on inclusive long-term growth, many will raise legitimate questions about the role of large employers in our society.

多くのアメリカ人が困難に直面しているというのが基本認識です。経済の急激な変化に労働者が適応できておらず、こうした状況が続くことを懸念しています。

今回の声明では、株主利益の最大化だけを重視するのではなく、株主以外の顧客や従業員、取引先、地域社会といったステークホルダーにコミットすることで、長期的に企業価値を高めることを宣言しています。

具体的には、顧客や従業員、取引先、地域社会、株主の5つのステークホルダーの利益に配慮し、長期的な企業価値向上に取り組むことを宣言しています。

各ステークホルダーに対する方針は下記のとおりです。新聞記事には詳しく紹介されていない部分なので、英語のまま転記しておきます。

・Delivering value to our customers. We will further the tradition of American companies leading the way in meeting or exceeding customer expectations.

・Investing in our employees. This starts with compensating them fairly and providing important benefits. It also includes supporting them through training and education that help develop new skills for a rapidly changing world. We foster diversity and inclusion, dignity and respect.

・Dealing fairly and ethically with our suppliers. We are dedicated to serving as good partners to the other companies, large and small, that help us meet our missions.

・Supporting the communities in which we work. We respect the people in our communities and protect the environment by embracing sustainable practices across our businesses.

・Generating long-term value for shareholders, who provide the capital that allows companies to invest, grow and innovate. We are committed to transparency and effective engagement with shareholders.

このなかでも印象的だったのは、従業員と地域社会に対する声明部分です。

従業員に対してはベネフィットを提供するとともに、訓練と教育を通じて急速に変化する世界に対応する新たなスキルを提供すること、そして多様性(diversity)と包摂(inclusion)、尊厳(dignity)と敬意(respect)を育んでいくと述べています。

また、地域社会については、地域社会を支援し、地域社会の人々を尊重し、事業全体で持続可能な行動をとることで環境を保護していくと述べています。

今回の声明は、顧客、従業員、取引先、地域社会、株主の5つのステークホルダーを尊重することで、アメリカ社会の発展に大手企業が寄与していくというものです。

この宣言がどの程度の意味をもつかはこれから次第ですが、経営者181名が署名をして声明をだせるところに、私はむしろアメリカの「強さ」を感じました。

今回の声明はアメリカ企業の経営のあり方に変化をもたらすことになるかもしれません。

日本企業は何を学ぶか

日本経済新聞も指摘していますが、日本企業は伝統的に、ステークホルダーを重視した経営をしてきました。ですが最近は、株主重視経営への転換を迫られてきたところです。

今回のアメリカの動きにより、ステークホルダー重視の日本の伝統的経営を改めて見直す契機にもなりそうです。

従業員軽視の最近の日本企業の経営姿勢は、日本社会に大きな影を落としているように思います。日本の経営者にも見識を示してほしいですね。

投資という観点からすると、アメリカ重視の方にとって今回の声明は微妙なニュースにうつる人もいるかもしれません。

私を含め、今後の相場局面の予想がつかないという普通の方は分散投資です。

私はこれまで通り、アメリカだけではなく、世界に向けて分散投資していくことでリスク管理を徹底したいと思います。

以上、アメリカ企業は株主第一主義を転換へ。アメリカ経営者団体が声明…という話題でした。

 

参考リンク:

バートン・マルキール教授は広範に世界に向けて分散投資をすることを推奨しています。

 

2050年の世界予想です。30年以上先の未来予想で当たるかどうかわかりませんが、参考にはなります。

 

世界全体を買っておけば取りこぼすことはありません。精神的に楽で、負けにくい投資をする方針です。

 

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プロフィール

なるたく

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40代会社員です。2012年からインデックスファンドで積立投資を続けています。「はじめての人にもわかりやすく」をモットーに、シンプルな積立投資の方法と経験を書くことで誰かのお役に立てないかと思い、ブログをはじめました。札幌市在住。



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