2021/08/13

好調な相場が続いていますが、こんなときに考えておきたいのが相場下落時の対応です。
投資には「狼狽売り」というものがあります。「損をする」と思った瞬間、売ってしまうのです。売ってしまっては積立投資はそこで台無しになります。
相場下落時に自分に「損失」を感じさせないための3つの知恵をまとめてみたいと思います。
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人は損失に敏感に反応する
行動経済学で有名な「プロスペクト理論」というものがあります。
人は、同じ大きさの変化であれば、「プラスにふれる」よりも「マイナスにふれる」ことにより敏感に反応します。
そして、損失を避ける行動をとる「損失回避性」があることが行動経済学によって明らかになっています。
私も「損をする」という話には敏感になります。みなさんも同じではないでしょうか。
「損をする」と思った瞬間、積立投資も難しい局面に入っていきます。
「損をする」と感じさせない3つの知恵
そうであれば、相場下落時にも「損をする」と自分自身が考えなければいいのです。
そんなことできるの?…と思う人がいるかもしれませんが、投資の最大の敵は自分自身の感情です。相場は自分でコントロールできませんが、自分自身の感情は自分である程度はコントロールできます。
あまり本などには明確に書かれてない場合が多い点です。積立投資で「損をする」と感じさせない3つの知恵を考えてみました。
生活防衛資金を用意しておく
1つは生活防衛資金を用意しておくということです。
私は2年分の生活防衛資金を用意しています。生活防衛資金があれば、いくら相場が下落していても、「投資信託を売らなくていい」と思える余裕が出てきます。
「今必要なお金ではないから、売る必要はない」と自分自身を思わせる工夫のひとつです。
無リスク資産をきちんと確保しておくことが積立投資では重要だと思います。
あらかじめ損失の幅をシミュレーションしておく
2つめはあらかじめ損失の幅をシミュレーションしておくことです。
個人的には、積立投資はジェットコースターに似ていると思っています。ジェットコースターと同じで、積立投資も上がるときもあれば下がるときもあります。それでも、積立を続けていればリターンに恵まれます。
多くの人はジェットコースターに乗ったことがあると思いますが、ジェットコースターの一番の怖さは、突然落下したりする「予測できない恐怖」です。
ジェットコースターもシミュレーションをしておけば恐怖の幅は小さくなります。
積立投資も同じです。
アセットアロケーションを計算してあらかじめ下落幅を想定しておけば、相場下落時のマイナスも「想定内」のこととして感じられます。
相場がいい今こそ、損失のシミュレーションをしておくといいでしょう。自分が許容できないほどのリスクをとりすぎた人が、相場下落時に脱落していきます。
売らない限り「損失」は確定しないと知っておく
3つめは売らない限り「損失」は確定しないと知っておくことです。
インデックスファンドのいいところは、プラスがでているときもマイナスがでているときも、売らないかぎりは確定しないというところです。
個別株と違って、インデックスファンドには倒産リスクがありません。
たとえリーマンショックのような金融危機に遭遇したとしても、「売らない限り損失は確定しない」と思えれば続けられます。
恐怖を無視する「スルー力」が大事になってきます。
自分自身の感情をコントロールすること
ポイントは、自分自身の感情をコントロールするということです。
損失を感じざるを得ないとしても、損失感を最小限に抑えるテクニックはたくさんあります。
積立投資でも「損失感を最小限に抑えるテクニック」が大事です。
最近、投資本などを読んでいると、「積立投資は相場下落時に損をすることを覚悟する必要がある」という説明がありますが、確定的に「損をする」ということを言うのは、あまり適切な説明ではないような気がしています。
たしかに、相場下落時に対するある程度の「覚悟」はあったほうがいいと思うのですが、インデックスファンドであれば、売らないかぎり「損をする」ことは確定しません。
ジェットコースターと同じで、積立投資も必ず下落に遭遇します。それは確定的に「損をする」のではなく、ただ「評価額がマイナスになっている」だけともいえます。そう考えられるかどうかが、積立投資を続けられるかどうかの分岐点になるのではないかと思っています。
「損をする」と自分自身に感じさせない知恵、身につけておきたいですね。
以上、相場下落時に「損をする」と自分自身に感じさせないための3つの知恵…という話題でした。
参考リンク:
個人的には、積立投資はジェットコースターに似ていると思っています。ジェットコースターと同じです。大事なことはシミュレーションをしておくことです。
生活防衛資金は感情をコントロールするひとつの知恵です。必ず用意したほうがいいと思います。
相場下落時の積立投資の考え方を身につけておきたいですね。