2021/08/13
イギリスの国民投票でEU離脱が決定してから1週間あまりが経ちました。
相場の急激な下落を体験したわけですが、なかには不安に思った人も多いのではないかと思います。
こうした相場下落時に、積立投資をしている人はどのように考えればいいのでしょうか。相場下落時の考え方については、案外、本などには書かれていないところです。
こうしたとき、いつも愛読しているブログのみなさんのコメントが勉強になります。
相場下落時に自分自身が読み返したい「金言」をピックアップしてみました。
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「金言」に学ぶ相場下落時の考え方
世界経済の成長の恩恵にあずかれればよいという投資法
水瀬ケンイチさんは、インデックス投資は、「長期でならせば世界経済の成長程度の恩恵にあずかれればよいという投資法」であるとして、そのことを理解することが重要だといいます。
インデックス投資(世界中の株や債券のインデックスファンドを積立投資)は、騰落を繰り返しながらも、長期でならせば世界経済の成長程度の恩恵にあずかれればよいという投資法です。そこが腹落ちしているので、英国のEU離脱のニュースや新聞を、眉間にシワを寄せて追いかけなくても、いつもどおりゆったり構えていられます。もちろん、投資額や資産配分を自分のリスク許容度の範囲内におさめているというのもあります。
自分の投資スタイルの特性を理解して納得する
rennyさんも、「自分の投資スタイルの特性を理解、納得している」ことの重要性を説かれます。
このポートフォリオの把握、自分の行動についての理解、納得も、「リスク許容度」と同じくらい大事だったように思います。これらがあったからこそ、慌てたり、不安になったりしなかったんです。自分のポートフォリオ、自分がやっている投資の内容なら、こういうこともあるんだから仕方ないや、と納得できていたのです。
- ポートフォリオのサイズが「リスク許容度」の枠内にあること
- 自分のポートフォリオ、自分の投資スタイルの特性を理解、納得していること
これが53ヶ月マイナス評価でも平気だった理由です。
「M的な」つみたて投資の世界
カン・チュンドさんは、積立投資を「M的世界」だと表現して、インデックス投資の特徴を再確認されています。
投資信託の価格がどんどん下がっていき、購入する口数だけがどんどん増えていって、それがプラスのリターンを蓄えることにつながるなんて、明らかに「M的世界」です・・。
『下落』は、チャンスです。つみたて投資は、市場の動揺をエネルギーに変えることができる投資手法なのです・・。
暴落があるからこそ威力を発揮する積立投資
菟道りんたろうさんも、「下落相場というのは、積立投資の威力が発揮される場面」だとして、下落をチャンスととらえます。
積立投資なら暴落に遭遇しても、その後に積立を継続することで平均買付価格は低下していきますから、相場が横ばいでも含み損の比率(金額ではありません)は低下していきます。そこで相場が回復すると、一括投資よりも早く含み損が解消されます(そのかわり上げ相場では平均買付価格が上昇しますから、相場が下落に転じたときに含み損に転落するのも早いですが)。
そんなわけで現在のような下落相場というのは、積立投資の威力が発揮される場面です。
リスク許容度を確認する良い機会
じゅん@さんは、「リスク許容度を確認する良い機会」だといいます。
その先もズルズルと下がって行った時にも、許容出来るか?
リスク許容度を確認する良い機会だと思います。
特に投資している本人だけではなく家族も何百万円という含み損を許容していられるかも真のリスク許容度を見るのは大切な事です。
積立投資家が株価急落時に確認するべき事(じゅん@さん)
リスク資産の下落を覚悟することが必要
虫とり小僧さんは、「リスク資産が増えたり減ったりすることは、夏は暑くて冬は寒いことくらいに当たり前で普通のこと」だといいます。
この「夏は暑くて冬は寒いことくらいに当たり前」という表現、個人的には一番気に入りました。
リスク資産が1~2割下がったくらいで動揺していては、資産形成のために投資を継続させことなんてできません。リスク資産が増えたり減ったりすることは、夏は暑くて冬は寒いことくらいに当たり前で普通のことです。
自分のブログでも再三書いていますが、長く投資を続けていれば一時的にリスク資産が半分以下になることもある、というくらいの覚悟が必要でしょう。
個人的には、そのような事態がいつ起こっても大丈夫なように、またそれが当分の期間長続きしても気にならず、かつ勝算が持てるように、大儲けや刺激を放棄して、自分なりにカスタマイズしたインデックス投資を選択しています。
積立投資の基本を理解することが大切
みなさんが書かれていることで共通するのは、「積立投資の基本」を理解して、相場下落時を想定して投資することの重要性です。
いずれ、もっと大きな下落を経験することになります。そのときにも動揺せずに続けられるよう、今回の「金言」から積立投資の考え方をしっかり学んでおきたいと思います。
今回の出来事は、積立投資を長期的に続けていくうえでいい経験になりました。
それにしても、インデックス投資の界隈にはきちんとした識者がいてくれて助かります。今回も勉強になりました。