2021/08/13
「楽天・バンガード・ファンド」は、バンガードのETFを活用した低コストのインデックスファンドです。
なかでも注目なのは、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」です。
「楽天VT」と「楽天VTI」の評価や比較、どこで買えるのかをまとめてみました。
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楽天・バンガード・ファンドの評価とメリット
「楽天・バンガード・ファンド」は、楽天投信投資顧問株式会社とバンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社が組んだ、今最も注目されているインデックスファンドシリーズです。
バンガードは、アメリカの世界最大級の運用会社の1つです。2017年6月30日現在、バンガードは4.4兆米ドルの資産を世界の市場で運用しています。
バンガードのETFを直接買うこともできますが、ETFの場合は、買付手数料がかかるので積立投資の用途には向いていません。
また、ドルで買う必要があることから為替手数料もかかりますし、配当金も自動的には再投資することができないというデメリットもあります。
この点、楽天・バンガード・ファンドなら次のようなメリットがあります。
- 購入手数料がかからずノーロード
- 毎月少額での積立投資が可能
- ドルでの購入が不要
- 配当金についても自動的に再投資
少額から積立していくなら、むしろ楽天・バンガード・ファンドのほうがメリットがあります。特に、為替手数料がかからず、配当金についても自動的に再投資されるのは、手間いらずで大きいメリットです。
100万円以上の資金で一括で購入するならETFを直接購入するほうがメリットもでてくるかもしれませんが、少額で積立投資をしていくなら、楽天・バンガード・ファンドに利便性があります。
楽天・バンガード・ファンドなら、手軽にバンガードを通じて世界に低コストで投資することができます。
今後ラインアップは増えていく予定となっています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の評価
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」は、バンガード社のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」をそのまま買いつけるというファンドです。
「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」をベンチマークとしています。
全世界(先進国・新興国)47カ国の株式市場、約8,000銘柄へ投資することになります。構成銘柄は、米国、欧州および日本などの先進国株式に加えて、中国やインドなどの新興国株式を含み、全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしています。
かんたんにいえば、これ1本で日本を含めた全世界の株式に投資できるという便利なインデックスファンドです。
信託報酬は年0.2196%(税込)です。
海外ETFを買わなくても、投資信託として100円から投資ができます。
低コストで、手軽に全世界に1本で投資できるのが最大の魅力です。
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の評価
「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」は、バンガード社のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VTI)」をそのまま買いつけるというファンドです。
「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」をベンチマークとしています。
米国株式市場に上場する大型、中型、小型株式の約4,000銘柄から構成される時価総額加重平均型の株価指数で、全米のほぼ100%の株式がカバーされています。
かんたんにいえば、これ1本でアメリカの株式に広範に投資できるという便利なインデックスファンドです。
信託報酬は0.1696%(税込)です。
アメリカだけに投資したいというニーズも少なからずあります。
ETFを買うのは面倒だけど、手軽に米国株に投資したいという人には注目のインデックスファンドです。
楽天VT と楽天VTIの比較
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」の違いは投資対象です。
全世界に投資するのが楽天VTで、アメリカだけに投資するのが楽天VTIです。
いずれもアメリカが中心になっていますが、日本も含めた全世界に1本で投資できるのは「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」です。
リバランスも不要ですので、「つみたてNISA」で「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」1本にして、20年に渡ってひたすら自動で積立していくのは合理的な戦略です。
ここ5年間の投資成績を比較して、どちらが好みかを判断するのもひとつかもしれません。未来はわかりませんので、私なら全世界株式で全世界にまんべんなく投資します。
楽天VTと楽天VTIはどこで買える?
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」が買えるのは、限られています。証券会社を間違えないようにしましょう。
購入できるのは8社
楽天VTと楽天VTIの販売会社は、2019年3月段階で下記の8社です。
楽天証券、SBI証券、マネックス証券は、「つみたてNISA」で楽天VTと楽天VTIのいずれも取り扱うことが確定しています。
現状では上記各社以外では楽天VTと楽天VTIを購入することはできません。
楽天VTと楽天VTIを購入したい方は、上記のいずれかの金融機関を利用するのが必須の条件です。
「つみたてNISA」で楽天・バンガード・ファンド1本を選んで積立投資をしていくのは、投資がはじめての人にとってもわかりやすい選択肢になります。
楽天VTと楽天VTIの投信保有ポイント
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」は、投資信託保有でポイントがつきますが、各社でポイントが異なります。
SBI証券は低コスト投信の場合0.05%のところ、楽天・バンガード・ファンドについては0.03%のポイント付与とするとのことです。
SBI証券のホームページにも記載されています。
したがって、楽天・バンガード・ファンドに関する各社のポイント付与の扱いについては、下記のとおりになります。
- 楽天証券 0.048%
- SBI証券 0.03%
- マネックス証券 なし
楽天・バンガード・ファンドを利用したいという方にとっては、ポイントという観点では0.048%付与の楽天証券で積立投資をするのが有利になります。
楽天VTと楽天VTIは楽天証券iDeCo(イデコ)でも買える
楽天バンガード・ファンドをiDeCo(個人型確定拠出年金)で購入したいと思う方もいるかもしれません。
2017年12月23日から、楽天証券のiDeCoのラインアップに「楽天・全世界株インデックス・ファンド」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の2商品が追加されることになりました。
楽天証券のiDeCoなら、非課税メリットを享受しながら、全世界もしくは全米株式に1本で投資することができます。
楽天VT・楽天VTIの実質コストは今後判明
楽天・バンガード・ファンドは2017年9月にスタートした新規ファンドですので、現時点では実質コストはまだ公表されていません。
1年後の運用報告書により、実質コストが判明すると思います。
海外ETFを買いつけるというファンズ・オブ・ファンズの場合、一般的には、米国以外の国に投資する米国ETFの運用では三重課税が発生します。
「つみたてNISA」なら非課税になるのが原則ですが、楽天VTと楽天VTIの課税処理の扱いはどうなるのかははっきりしません。今後明らかになると思います。
楽天VTなら1本でOK
積立投資を多くの人がはじめるためには、「これ1本でOK」という低コストのインデックスファンドが求められています。
その意味では、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」は、これ1本で全世界の株式に投資できます。楽天VTは、「これ1本でOK」のファンドといえるでしょう。
期待の楽天・バンガード・ファンドです。下記のネット証券ならポイントも付与されてお得です。
個人的には、国内の運用会社さんにも頑張ってもらえればと思っています。「これ1本でOK」という、国内純正の全世界型の低コストのインデックスファンドの登場はないのでしょうか。
日本の運用会社さんの奮起、期待しています。
以上、「楽天VT」と「楽天VTI」の評価と比較。どこで買える?…という話題でした。
参考リンク:
「つみたてNISA」をスタートする金融機関は限られています。証券会社選びには注意したいところです。
金融庁はつみたてNISAを「顧客に寄り添った商品」に限定することになっています。「つみたてNISA」のポイントについてはこちらを参考にしてください。
手間いらずなのは、バランス型投資信託1本で積立投資をしていく方法です。低コストのバランス型投資信託の選択肢も充実しています。
コメント
いつも丁寧な情報を参考にさせて頂いております。
最近は札幌で次々にいろんなイベントがあるようで息子にさっそく
なるたくさんのサイトを転送して、申し込んだら?と勧めているのですが・・
楽天バンガードが絶好のタイミングで登場しましたね。
それで、「楽天投信投資顧問」って大丈夫な人たちの組織でしょうか?(失礼!)
ニッセイとかマクシスとかは安心して任せられる感じがしますが・・
by 投資おばさん 2017年10月27日 10:39 AM
投資おばさん
ありがとうございます。アクセスしていただいて嬉しいです。
ご紹介ありがとうございます。少し、息子さんと少し話をされているのですね。
札幌でもイベントが開催される予定です。でも、まだまだ普通の方には敷居が高いかもしれませんね。
今、気づいている人は「アーリーアダプター」なのだと思います。
いずれ、「つみたてNISA」が一般化すれば、息子さんにもお母様の意図が伝わって自然のことになると思います。
楽天バンガードは注目ですが、多少不透明な部分もあるかもしれませんね。
楽天グループなので組織としては大丈夫だとは思いますが、現時点の類似のファンドオブファンドの実質コストは高めのようです。
この商品がどうなるかはわかりませんが、1年後、意外と実質コストが高い!なんて話題にならないといいなと思います。
なるたく
by loloinvestors 2017年10月30日 7:13 AM