2021/08/13
日本でもロボ・アドバイザーと呼ばれる新しいサービスが提供されています。
ただ、ロボ・アドバイザーと言われても、正直よくわからないというのが率直な感想です。
近い将来には、日本においてもロボ・アドバイザーと称するサービスが次々とでてくると思います。そうしたサービスが意味のあるものなのか、冷静に見極めていく必要もあります。
ロボ・アドバイザーの分野で先行しているのはアメリカです。アメリカのロボ・アドバイザーとはどのようなサービスなのでしょうか。その状況を知っておくのは、個人投資家の立場からもプラスだと思います。
ということで、アメリカでのロボ・アドバイザーサービスの最大手、ウェルスフロントを実際に体験してみました。
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ウェルスフロントとは?
ウェルスフロント(Wealthfront)はシリコンバレーのPalo Altoを拠点として、資産運用助言サービスを提供する会社です。2011年12月の創業、約4年で預かり資産が30億ドル(1ドル=120円として約3600億円)。サービスのターゲットは若年層だそうです。
「ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理」著者のバートン・マルキール氏がCIO(Chief Investment Officer)、「敗者のゲーム〈原著第6版〉」著者のチャールズ・エリス氏がAdvisorとして名を連ねています。
ウェルスフロントのサービスはどんなものなのか、興味が沸くところです。
ウェルスフロントのロボ・アドバイザーを体験する
ウェルスフロントでは、サイト上で質問に答えるとポートフォリオを提案するサービスが無料で公開されています。
そこで実際に質問に答えてみました。
これがウェルスフロントの公式ページです。8つの質問に答えます。
投資の理由
投資をする理由は?
ファイナンシャルアドバイザーについて
ファイナンシャルアドバイザーに何を求める?
年齢
あなたの年齢は?
収入
収入は?
家族の状況
家族の状況は?
現金と流動資産
現金と流動資産は?
投資の方向性
投資の方向性は?
損失時の対応
10%の損失があるときの対応は?
これで質問は終わりです。
診断結果
診断結果がでました。(下記はPCの画面です)
ポートフォリオ
アセットクラスと金融商品はこのような結果でした。バンガードのETFなど、低コストのインデックスファンドが選ばれています。
- アメリカ株式 Vanguard VTI ETF 35%
- 外国株式 Vanguard VEA ETF21%
- 新興国株式 Vanguard VWO ETF16%
- 高配当株式(米国)Vanguard VIG ETF 8%
- エネルギー State Street XLE ETF 5%
- 地方債(米国) iShares MUB ETF 15%
これが通常の結果です。ボタンがあり、ここからリスク許容度を10段階に自由に変更できます。リスク許容度を変更すると資産配分がニーズに応じて変更されます。
将来チャート
今後10年の見通しが示されます。
過去チャート
過去の株価からの推移が示されます。
コスト
注目はコストです。
ロボ・アドバイザーの手数料は1万ドルまで無料、それ以降は投資額の0.25%となっています。
ETFの信託報酬が0.11%と、圧倒的なほどの低コスト商品で構成されています。
合計しても年率0.36%ということになります。
感想
ものの数分でここまでの診断結果がでました。思った以上にかんたんです。
広範囲に分散投資されていて、手数料も低コストです。あとは申込みをすれば、自動でETFを買い付けてくれて、定期的なリバランスも含めて資産運用をしてくれるというサービスです。
ロボ・アドバイザーサービスはアメリカが発祥ですね。
コストが低いところを、日本でも早く真似できるといいですね。
以上、アメリカのロボ・アドバイザー、ウェルスフロントのサービスを体験してみた…という話題でした。
参考リンク:
実際にやってみて、日経マネーでバートン・マルキール教授が予言する未来の方向性が、こういうことなんだとわかりました。
このほかにもいくつもの資産管理サービスが提供されるようです。今回紹介したサービスはごく一部で、むしろこれ以外の資産管理サービスのほうが重要な気がしました。
ロボ・アドバイザーのサービスは奥が深いようです。この他の点についてはまた別に整理したいと思います。