2021/08/13
来年から個人型確定拠出年金が現役世代の誰でも加入できるようになります。
もう少しすると個人型確定拠出年金の愛称も決まり、広く周知されるでしょう。今年の年末頃には、おそらく多くの方が個人型確定拠出年金に興味をもつことになります。
そこで予想される事態は、どの商品を選択していいかよくわからないと思う人がたくさんでてくるということです。
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加入者の約4割がほぼ元本確保型で運用している
野村総合研究所が2015年に実施した「確定拠出年金の利用実態調査」というものがあります。
それによると、確定拠出年金の商品選択にこんな傾向があるそうです。
- 元本確保型しか保有していない人の4分の1は商品の指定をしていない。
- 指定したか覚えていない人も含めると5割にのぼる。
- 加入者の多くが商品選択に困った経験がある。
2015年のこの調査では、加入者の約4割が投資信託の保有割合が25%以下で、資産の多くを元本確保型で運用しているという結果です。
投資経験がなく、若い人ほどその傾向が強いといいます。
お金を増やせるかどうかはその人次第
これまで投資の経験がない方が、「投資は怖い」と思って元本確保型を選択する気持ちもよくわかります。
私もインデックス投資を経験するまではそう思っていたからです。
お金を増やせるかどうかはその人次第です。
リスクをとりたくない人もいますので、元本確保型を選択すること自体を否定するつもりはありません。
ですが、お金の勉強をするかどうかで将来のお金が変わってくるというのは、多くの人に知っておいてほしいことです。
インデックス投資を理解することが近道
過去の日経新聞の記事が指摘するように、現在の低金利下では元本確保型の商品だけに投じていては、運用利回りはほとんど期待できません。
お金をうまく増やすには、確定拠出年金の制度の知識だけではなく、インデックス投資を理解することが近道です。
GPIFが株式比率を高めて年金資産を運用しているように、時間を味方につければリスクをとれます。
60歳以降に引き出せる個人型確定拠出年金なら、時間を味方につけることができますし、分散投資をすればリスクを低くおさえることもできます。
インデックス投資は船旅のようなものです。天候が荒れる日にどのように乗り越えればいいのかは、お金の知恵を身につけるかどうかにかかっています。
個人型確定拠出年金には注意が必要
今後、個人型確定拠出年金の特集や宣伝などが増えてくると思いますが、現状では、個人型確定拠出年金は勉強をしておかないとうまくいかない可能性が高い状況です。
金融機関のカモにならないことが大事です。
個人型確定拠出年金の金融機関を間違うと手数料を多くとられて、税金の非課税部分は手数料で消えてしまいます。山崎元さんが「地雷」とよぶ商品もたくさんあります。
金融機関の対応がもう少し変わるといいと思うのですが、そういった変化を期待するにはもう少し時間がかかりそうです。
そうなると自分で勉強するしかありません。個人型確定拠出年金はじめたい方は、個人型確定拠出年金のしくみとインデックス投資の基本を少しずつ勉強してみてはどうでしょうか。
基本的なお金の知識があるかどうかで将来が大きく変わることを、多くの人に知ってほしいと思います。
以上、個人型確定拠出年金を成功させる近道は、インデックス投資を理解すること…という話題でした。
参考リンク:
長期の資産形成に取り組むことが、今の安心をつくることにつながります。これは資産形成に取り組んでみて気づいたことです。
心に余裕がもてることもインデックス投資の魅力です。これは日々の生活を送るうえで大事な点です。
投資をスタートするなら「つみたてNISA」がいいと思います。証券会社も各社によって違いがあります。