2021/08/13
—投資の基本を理解して、惑わされずに長期で資産運用を続けなさい—
本書のメッセージは、この一言に集約できると思います。
豪華な4人による一冊です。
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豪華4人の共著
この本は岡本和久×大江英樹×馬渕治好×竹川美奈子という豪華4人の共著です。
私は全員の単著を読んだことがあります。投資の専門家のドリームチームという感じです。
投資に興味があるけど、この4人の著者を一人も知らない…そういう方はいらっしゃるでしょうか?
そういう方に、ぜひ真っ先に読んでほしい一冊です。4人それぞれの投資哲学のエッセンスをこの本から学ぶことができます。
著者の経歴を引用しておきます。
岡本和久
投資教育家&ファイナンシャル・ヒーラー。米国CFA協会認定証券アナリスト。米国コロンビア大学留学後、1971年、慶應義塾大学経済学部卒。旧・日興證券入社、ニューヨーク現地法人、情報部などで証券アナリスト・ストラテジスト業務に従事。1992年、同社を退社。バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現ブラックロック・グローバル・インベスターズ)日本法人を設立、2005年まで13年間代表取締役社長として年金運用業務に携わる。2005年、退職し、個人投資家向け投資家セミナーを行うI‐Oウェルス・アドバイザーズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任
大江英樹
経済コラムニスト。CFP、日本証券アナリスト協会検定会員。大手証券会社で個人の投資相談業務を25年、確定拠出年金の投資教育業務等に10年従事した後、退職。2012年に株式会社オフィス・リベルタスを設立し、現在同社代表
馬渕治好
世界経済・市場アナリスト。米国CFA協会認定証券アナリスト。1981年、東京大学理学部数学科卒、1988年、米国マサチューセッツ工科大学経営科学大学院(MIT Sloan School of Management)修士課程修了。旧・日興證券グループで主に調査部門を歴任。2009年に独立、現在はブーケ・ド・フルーレット代表
竹川美奈子
ファイナンシャル・ジャーナリスト。出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年FP資格を取得。取材・執筆活動を行うほか、投資信託や個人型確定拠出年金(iDeCo)、マネープランセミナーなどの講師もつとめる。LIFE MAP,LLC代表。「一億人の投信大賞」選定メンバー、「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year」運営委員。2016年7月~12月金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ」委員
こんな豪華な4人による投資の本です。
「惑わされない」ことが資産運用の成功のカギ
Amazonの紹介ページには、岡本和久さんが書いた本書のはしがき部分がそのまま引用されています。
これを読むだけでも価値があると思います。
今日、多くの方が将来のお金に対する不安を感じています。不安を感じつつも、どうしてよいかわからないという方も多いものです。しかし、将来の自分は今の自分が支えるより仕方がありません。
投資は、できるだけ早く、できるだけたくさん儲けようとするから難しいのです。少しずつ時間をかけて資産を育てていけば、とても簡単なものです。
人生を通じての資産運用を始めるのは、そんなに難しいことではありません。本当に難しいのはそれを続けることです。そして、続けなければ効果が出てきません。
長期的に資産を形成していくための「装置」を作り、それを点検しつつ「管理」していく。長い期間にわたって資産運用を続けていると、その道中にはいろいろな誘惑が登場します。しかし、それらに惑わされないで、ひたすら合理的なことを続けるのが大切です。「惑わされない」ことが資産運用の成功のカギです。
—時間をかけて資産を育てていく。—
—そして、惑わされない。—
惑わされず、長期で投資を続けていくことが大事だということです。
個人投資家を惑わす大きな要因は「情報」「相場」「商品」、そして、「自分」だといいます。
講演が基本になっているので、自分に語りかけてくれるように話が展開していきます。
さまざまな情報に「惑わされない」ようにすることが大事だということを、著者4人がそれぞれの立場から語りかけてくれます。
そして、各章に著者座談会があるのもこの本の特徴です。読んでいるとその座談会のなかにいるような気分になれます。
それぞれの単著を読んだことがあるので、「あ、やっぱりそういう見解ですよね。」と、相づちを打ちながら横で聞いている気分で楽しめました。
著者それぞれのエッセンスが詰まっています。
投資の「知恵」を身につける
本書を読んだ感想を一言でいえば、投資の「知恵」を身につけることができる一冊だということです。
投資をするなら、この本は必読です。投資の「知恵」が一冊のなかに詰まっています。
ところで、この本のタイトル、第一印象で著者の4人が「投資の鉄人」だと思った方も多いのではないでしょうか。テレビ番組の「料理の鉄人」のイメージで、私も読むまでそう思ってました。
ですが、違うようです。最後の座談会で岡本和久さんがこういいます。
「将来の自分は今の自分が支える」という意思を鉄のように固めて、みんなに投資の「鉄人」になってほしいですね。
読者自身に「投資の鉄人」になってほしい、そういう願いを込めたタイトルです。
これを読んで、「惑わされない」人が増えるといいですね。
将来の自分は今の自分が支える…そう思える人にはぜひ手にとってほしい、投資のエッセンスが詰まった一冊です。