2021/08/13
2017年5月8日の日経電子版に田村正之さんの署名記事がありました。
さまざまな疑問点を解消してくれる素晴らしい記事でした。
せっかくなので、ブログに残しておきたいと思います。
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日本のインデックス運用は8割
先月、ブログでとりあげた日経新聞の記事があります。
2017年4月16日の日経新聞朝刊1面の「株指数運用、市場を席巻」という記事です。そのなかに、こんな記述がありました。
世界の株式市場で株価指数の構成銘柄を丸ごと買うインデックス運用が急激に広がっている。日本株市場では投資信託の8割、年金運用の7割に達してきた。
インデックス運用が市場を歪めるという内容でしたが、インデックス運用のうち、個人がどれくらいいるのかはこの記事ではよくわからなかったのでした。
また、インデックス運用は市場をゆがめる悪者のような印象を受けるところもあり、解決策や考え方も示されていないために、正直にいうと全体として戸惑う内容でした。
インデックス運用、個人は少数
この疑問に答えてくれたのが今回の記事です。
たしかに日本の8割がインデックス運用だそうです。ですが、個人の割合はかなり少ないという指摘です。
日本株の公募投信のうち、ETFを含めると8割がインデックス型だ。ただETFは巨額の購入を続ける日銀と機関投資家の保有が大半。個人の動向は公募投信のうちETFを除いた数値でわかる。今年3月末のインデックス型の残高比率は28%にすぎず、5年前より5ポイント低い。
しかもグラフにはないが、内外株式や債券をすべて含めた公募投信全体では、インデックス投信の比率は4割で、ETFを除くとわずか16%にすぎない(イボットソン・アソシエイツ・ジャパン調べ)。国内株に比べて純資産が大きい売れ筋の海外株や外債、海外不動産投資信託(REIT)などの投信は大半がアクティブ型だからだ。
なるほど、インデックスファンドの保有は、日銀と機関投資家の保有が大半なんですね。
公募投信のうちETFを除くインデックス型は28%、内外株式や債券をすべて含めた公募投信全体では、ETFを除くとわずか16%ということです。
そして、市場のゆがみについても言及があります。
仮に価格にゆがみが出ているのなら、まさに割安銘柄を拾うアクティブ投資家の出番
やはり、そういう理解でいいのですね。先月の記事で整理したとおり、アクティブ投資家に頑張ってもらえばいいのです。
疑問が解消されてすっきりしました。
「優れた成績を得やすい」インデックス運用
そうなると、この記事のタイトルの結論になります。
低コストで相対的に優れた成績を得やすいというインデックス投信の恩恵を、日本の個人は十分受けていない。
インデックスファンドは「優れた成績を得やすい」というのは、私も投資をしていて実感としてあります。
低コストのインデックスファンドは長期の資産形成に向いています。
アメリカではたくさんの個人が資産形成にインデックス運用を利用しています。
せっかくの便利なツールです。この記事が指摘するとおり、日銀や機関投資家だけでなく、個人でもインデックス運用の良さを理解できる人が増えるといいですね。
以上、日本のインデックス運用、個人の保有はどれくらい?…という話題でした。
参考リンク:
インデックスファンドをいくつか買えば、世界中の会社の株を保有することができます。
心に余裕がもてるのもインデックス投資の魅力です。多くの人に知ってほしい投資法です。