2021/08/13

今月から日経新聞が毎日家に届けられるようになりました。
毎日、以前よりもさまざまな記事が目に入ります。やはり一覧性では紙面が優れていますね。
そのなかで、先日掲載された金融庁の森信親長官のインタビュー記事が刺激的でした。ピリッとした気分になりましたので、みなさんにもその気分をお裾分けしたいと思います。
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銀行経営 変革果断に
金融庁の森信親長官が日経新聞で銀行について語っています。
アイデア次第で銀行は変革できるといいます。
(銀行業の将来に)悲観してはいない。雇用の7割を占める中小企業は、人口減で事業の再構築が必要なところも多い。ホテルの施設を婚礼から外国人観光客向けに転換したり、アイデアを持つ経営者と事業計画を考えたりすることでビジネスを創出できる。取引先の価値が上がれば銀行の経営も安定する。
そして次のように述べます。
経営が強い意志で変革を行うこと。経営の質が求められている。
銀行に変革を求めています。銀行も変化の時代ですね。
そして、国民の資産形成についてもコメントしています。
1800兆円にのぼる個人金融資産の過半は現預金だ。国民の安定的な資産形成に貢献する良質な商品を販売し、貯蓄から資産形成への流れをつくることは、銀行にもプラスになる。
国民の金融資産が資産形成に向けば、うまくいけば国民にとっても国家にとってもプラスです。やはり「貯蓄から資産形成」の流れです。
個人も良質な商品で資産運用ができれば、将来のお金の不安も小さくなります。そのきっかけが「つみたてNISA」です。そのためには、銀行が良質な商品を販売してくれることを金融庁は期待しています。
銀行が試される時代がくるのだと思いました。
そして、インタビューの最後に、ずばり未来を指し示しています。最も刺激的な部分です。
金融システムの健全性を保つことは、金融機関が潰れないことと、全くイコールではない。企業や個人、経済のために有益な金融機関が強くなり、そうでない金融機関が淘汰されるメカニズムが備わることも重要だ。
読んだ瞬間に背筋が伸びました。
「金融機関が淘汰されるメカニズム」が必要だと述べています。企業や個人、経済のために有益ではない金融機関は不要だというのが、森長官のスタンスです。
まさにフィデューシャリー・デューティーです。
銀行が試される時代
この記事を読んで、銀行が試される時代が到来するのだとわかりました。
どこの金融機関がそういう姿勢を示せるのか。それとも、淘汰されるのか。ぜひとも、企業や個人、経済のために有益な金融機関になるべく頑張ってほしいと思います。
どこが顧客に寄り添う金融機関なのか、個人もよく見極めて利用したいですね。
以上、金融庁の森信親長官が語る銀行の変革…という話題でした。
参考リンク:
「つみたてNISA」で問われているのは販売会社の変革力です。森長官は未来からの使者かもしれません。
金融庁の金融レポートを読むと、なぜ「貯蓄から資産形成」に促したいのか。金融庁の考え方がわかります。
個人が豊かになることは国家にとってもプラスです。「長期・積立・分散投資」を推進することで、いい循環になるといいですね。