2021/08/13

今日の日本産業新聞に「りそな銀行信託ビジネス部グループリーダー森裕司氏――個人型DC、手数料に注意(ビジネスQ&A)」という記事がありました。
個人型確定拠出年金の現状がよくわかる記事です。記事のポイントを紹介したいと思います。
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制度を知っている人はわずか26%
個人型確定拠出年金は、現状ではあまり知られていません。
りそな銀行の調査によれば、個人型確定拠出年金を知っている人はわずか26%だそうです。その一方で、7割の人が税金が高いと感じ、5割以上が節税メリットに関心があると答えています。
りそな銀行が15年に実施した調査では、回答した500人のうち制度を『知っている』と答えた人は26%にとどまった。ただ、7割の人は税金が高いと感じ、5割以上が節税メリットのある制度に関心を持っていた。具体的な税控除額が分かれば始めたいという人も16%おり、潜在ニーズは確実にある
個人型確定拠出年金を大半の方が知らないということになります。お得な制度なのに知られていないことに、ちょっとびっくりです。
節税効果が高い個人型確定拠出年金
節税効果が高いのが個人型確定拠出年金です。
個人型確定拠出年金のメリットは、①掛け金が住民税・所得税の控除対象、②運用期間中の運用益は非課税、③受給時も年金・一時金の双方で控除対象、という3点です。
税金が高いと思っている人は、個人型確定拠出年金を利用することで節税をすることができます。
記事では、課税所得300万円の人の所得税、住民税の軽減効果は年2万4000円となるとしています。これはあくまで一例で、課税所得が大きい人は、もっと大きな節税効果があります。手数料を差し引いても、年間でかなりの節税効果を期待できます。
運用益は非課税になりますし、受給時にも節税メリットがあります。個人型確定拠出年金を利用しなければ、利用する人に比べて税金をたくさん納めることになるので、率直にいうと利用しないのはもったいないと思います。
大半が定期預金で運用
また、すでに個人型確定拠出年金を利用している人の大半が定期預金で利用しているそうです。
りそな銀行の調査で、個人型DCの運用方針を聞いたところ、定期預金を中心とした超安定型の運用が49%、低リスク投信と定期預金を組み合わせる安定型が26%だった。一方、中・高リスク投信を含めた運用を希望する人も25%いた
個人型確定拠出年金は、いわば”60歳に引き出せる自分年金”です。引き出せるのは先になるので、運用の際に時間を味方につけることができます。
もちろん、リスクを一切とりたくないという人もいますので、無理にリスク資産を選択する必要はありません。
ただ、個人型確定拠出年金を定期預金だけで運用するのは、運用益が非課税になるメリットを使わないことになるので、これはこれでもったいないということは知っておいてもいいと思います。
知っている人だけが得をする
知っている人だけが得をするのは、どの世界でもそういうものですが、国の制度もその傾向が強くなっています。個人型確定拠出年金は、積極的に活用したほうが明らかにお得な制度です。
来年からは、公務員や主婦の方も個人型確定拠出年金を利用できるようになります。先日のインデックス投資ナイトでも、専業主婦の方にも利用のメリットがあるという話題になりました。新たに対象になる方は、利用を考えるといいと思います。
また、個人型確定拠出年金の手数料は、金融機関によって大きく違います。これも、知っている人だけがお得になる仕組みになっています。
お金の知識を身につける
これからの世の中、お金の知識を身につけることが必要です。知っているかどうかで、手元に残るお金が大きく違ってきます。
たとえば、知っている人だけが得をすることといえば、楽天証券を利用すれば日経新聞の全ての記事を無料で読むことができます。今回の日本産業新聞の記事も、楽天証券に口座があれば無料で読むことができます。これも、知っている人だけが得をする一つの例です。
お金の勉強、やってみると案外楽しいです。最低限のお金の知識、身につけておきたいですね。