2021/08/13
大江英樹さんが投資の基本についてコラムを書かれています。
このコラムのなかにある「適切に資産を配分し、あとは市場に居続ける」というフレーズがよかったので、紹介したいと思います。
特に、投資がはじめてという方に読んでほしいコラムです。
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資産運用は意外とシンプル
大江英樹さんは、野村証券で個人の資産運用や確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わった方です。
今年7月のインデックス投資ナイトでお会いして、お話する機会もいただきましたが、とてもステキな方でした。
大江さんのコラムはわかりやすくて、初心者にも親切です。
今回のコラムは、資産運用は意外とシンプルだといいます。大事なのは「適切に資産を配分し、あとは市場に居続ける」ことだと指摘しています。
適切に資産を配分するには
適切に資産を配分するためには、自分の許容度に見合ったリスク資産を持つことが大事だと書かれています。
資産運用で最も大事なのは自分の許容度に見合った形でリスク資産を持つことです。リスクが高い株式などの割合は一定程度にとどめ、残りは安全資産として保有するべきです。
そして、リスク資産は世界全体に分散投資をするのが大原則です。
リスク資産については、特定の国や市場に偏ることなく世界全体の市場規模(あるいは経済規模)に合わせた比率でグローバルに分散投資をするのが大原則でしょう。
特に投資をはじめたばかりの人は、この2点を再確認するといいと思います。
難しいのは市場に居続けること
今回のトランプ相場で売りたくなった人もなかにはいると思います。利益がでているわけですから、それが人情なのかもしれません。
しかし、大江さんチャールズ・エリス氏の次の言葉を引用して、そうした行動を回避すべきだと指摘します。
資産運用のエキスパートとして高名なチャールズ・エリス氏はその著書「敗者のゲーム」の中で、「長期にわたる資産運用で大切なことは『市場に居続けること』だ」と述べています。
難しいのは市場に居続けることですが、積立投資ではそれが重要です。
「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせる
なぜ市場に居続けることが重要なのでしょうか。
このコラムを読んで、久しぶりにチャールズ・エリス氏の「敗者のゲーム〈原著第6版〉」を開いてみました。
こんなフレーズがあります。
長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、…最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。この教訓は明らかである。投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決して考えてはいけない。(41頁)
市場の予測が困難なことは、今回のトランプ相場でもよく実感できた方も多いと思います。トランプ大統領誕生で日本株だけ突然下がって、翌日には急回復、そして全世界での株高の傾向です。
こんな相場は誰も予測できないのだと思います。そんなことを予測したアナリストがいるのなら教えてほしいです。
どんな相場にも市場に居続け、将来くるであろう「稲妻が輝く瞬間」に居合わせることが大事です。
「稲妻が輝く瞬間」がきたときに買ったのでは、高く買ってしまうだけで、それでは遅いのです。市場に居続ける人だけが稲妻の恩恵にあずかることができます。
下手に売買を繰り返すことは得策ではないことを再確認するには、今回の相場はいい機会かもしれません。
以上、適切に資産を配分し、あとは市場に居続ける…という話題でした。