2021/08/13
銀行で販売される保険商品は、じつは今のところ手数料が非公表です。
金融庁は、銀行で販売される保険の手数料を開示するよう銀行各社に促してきましたが、日経新聞によれば、大手銀行数社が10月から手数料開示に動くようです。
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保険の手数料開示へ
三井住友銀行とみずほフィナンシャルグループは窓販商品の3分の1程度を対象に手数料を開示するそうです。
三井住友銀行は、窓口で取り扱う47商品のうち米ドルなど外貨建て保険や変額年金保険といった16の商品で手数料を開示するとあります。
こうした動きになったのは、販売手数料を非公表にしている姿勢を金融庁が問題視したからです。
手数料開示を迫ってきた金融庁の幹部のコメントは、「まずは第一歩」になるということです。
これで幕引きにはさせない
新聞記事には、金融庁幹部のコメントが紹介されていますが、そのコメントには勢いがあります。
金融庁幹部は「これで幕引きにはさせない」とも言う。金融審議会では、金融機関に「顧客本位の業務運営」を順守させる仕組みづくりの議論の真っ最中だ。手数料開示もその一環だが、金融庁は保険の対象を限定せずに月払いの平準型保険などにも幅広く開示するよう促していく。
地銀などは有力な収益源である窓販手数料の引き下げにつながる恐れがあるとして開示に抵抗している。地銀などと連携してシェアを伸ばしている独立系の保険ショップなどにも情報開示の風圧が強まるのは確実で、大手銀以外の対応が注目される。
金融庁の姿勢は素晴らしいですね。銀行や保険ショップにとっても、長期的に考えれば、金融庁の指導はもしかしたら救世主なのかもしれません。
先日の報道では反発していたとのことですが、考えを改めて公表する方向に舵を切った各社の姿勢は評価したいと思います。
利用者も賢くなろう
今のところ、外貨建て保険や変額保険などは、利用する側は手数料を知らないまま買う仕組みになっています。
こうした報道を聞いて思うのは、手数料を開示しなくても買ってくれる人がたくさんいるから状況が変わらないという側面もあります。
こうした金融機関の問題点を知って、利用する側も賢くなる必要がありますね。