2021/08/13
大江英樹さんの新刊は、個人型確定拠出年金のベストな入門書になっています。
やさしい雰囲気の装丁からわかるように、はじめての読者を確定拠出年金にやさしく導いてくれます。
投資がはじめての人に広めたい本です。
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わかりやすさはピカイチ
著者は、大手証券会社で25年間にわたって個人の資産運用業務に従事してきた方です。
当然のように、確定拠出年金の制度説明はわかりやすく正確ですし、経験をふまえたエピソードも多く書かれています。
確定拠出年金という名前も、普通の人には難しく感じます。ただでさえ敷居が高いわけです。
本書では「確定拠出年金という言葉は使わない」として、記述を「DC」に統一しています。わかりやすさを優先する姿勢のあらわれだと思います。
わかりやすさはピカイチの本だと思います。
老後資産をつくるには最強の手段
帯にも引用されている本書のはしがき部分に、確定拠出年金のポイントが集約されています。
確定拠出年金は、老後資産をつくるためには最強の手段といっても間違いではありません。
話題の”NISA”も、生保の”個人年金保険”も、派手にテレビコマーシャルが放映される”国民年金基金”だって、どう逆立ちしてもこの「確定拠出年金」にはかなわない。
それぐらいのパワーと破壊力を持った老後資産づくりの手段なのです。
このように、確定拠出年金は、老後資産をつくるためには最強の手段です。使わない手はありません。
いくらお得でも金融機関は積極的に勧誘してこない
こんなにお得な確定拠出年金ですが、金融機関では積極的に勧誘してくれません。
本書によれば、金融機関では「窓口では手続きを受け付けていない」といわれたりするそうで、ファイナンシャル・プランナーの中にも、個人型確定拠出年金をすすめない人がいるそうです。
どちらも、手数料の高い商品を売りたいという事情があります。
現状では、確定拠出年金は金融機関などでは積極的に勧められることはなさそうです。
投資がはじめての人に読んでほしい
この本をおすすめしたいのは、一家の家計を管理している人です。わかりやすい記述ですので、家計管理をするしっかり者の相棒になってくれると思います。
確定拠出年金を知っているのと知らないのでは、将来の資産は大きく違ってきます。
確定拠出年金で利用すべき金融機関名も具体的に4社が紹介されています。現状では、ここに紹介されている4社から選べば間違いありません。
また、分散投資の方法も市場規模型、均等配分型、公的年金型を例に紹介されています。これを手がかりに自分にフィットする資産配分にすれば、この本の知識で十分、確定拠出年金をはじめることができます。
やさしく書かれていますので、投資がはじめてという人に読んでほしい一冊です。
確定拠出年金はお得な制度です。確定拠出年金の良さが、口コミで少しでも多くの人に広まってほしいと思います。