2021/08/13
積立投資をはじめるときに悩むのが、どの投資信託を選べばいいのかということです。世の中にはたくさんの投資信託があります。正直、どれがいいのかよくわからない人も多いと思います。
よくわからないからといって、金融機関の窓口で「今これが人気です!」と言われても注意が必要です。金融機関の窓口の人も会社から給料をもらって生活をしていますので、金融機関として売りたい商品を顧客にすすめることも少なくありません。金融機関のおすすめや人気ランキングは基本的に信用しないほうがいいと思っておいたほうがいいでしょう。
投資信託で資産運用をはじめたいと思ったときに、どんな金融商品を選べばよいのか考えてみたいと思います。
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5000以上の投資信託から数十本に絞る
具体的に投資信託の選び方について考えてみましょう。投資信託選びで確認すべきチェックポイントを整理したいと思います。
投資信託の選び方7箇条
投資信託の選び方については、楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元さんによる「投資信託の選び方7箇条」が参考になります。リンク先の記事は少し難しいかもしれませんが、非常に勉強になる内容です。
投資信託を選ぶ5つの基準
この記事を参考にしてネット証券で購入するとすれば、投資信託を選ぶ基準は次の5つ整理できるでしょう。
- 購入時手数料がかからないノーロードである
- 信託報酬が低い
- 毎月分配型ではなく、分配金も再投資できる
- 純資産残高が100億以上ある
- 償還日が無期限
この基準を満たす投資信託は多くない
この5つの基準を満たす投資信託はそう多くありません。山崎元さんが指摘するとおり、選ぶべき投資信託は数十本になると思います。
投資信託は現在5千本以上あり、株式上場銘柄よりも数が多い。だが、上記の心得を理解・活用するなら、たぶん、投資してもいい投資信託は数十本、つまり、全体の2%未満の範囲に絞り込まれるはずだ。
そこから自分にベストな投資信託を選ぶ3つの目安
数十本の投資信託からどうやって自分にベストな投資信託を選ぶかが次に悩むところです。初めての人は特に悩むところだと思います。これから投資をはじめる方に参考になるものとして、3つの目安を紹介したいと思います。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015
「 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015 」は、証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選ぶというものです。
投信ブロガーが投票していますので、目の肥えた個人投資家の意向が反映されていることになります。毎年開催されており、個人投資家の目線が反映されたランキングになっています。
このランキングを眺めて、どんな商品に票が集まっているかを確認するといいでしょう。ランキングに入っているものは、どれもいい投資信託だと思います。
一億人の投信大賞2016
「一億人の投信大賞2016」は、普通の人が普通に長期投資で資産形成をするために、いい投信を選ぼうというものです。
選考は、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん、月刊『投資信託事情』発行人・編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役の高橋忠郎さんによるものです。
選定方法は、運用期間3年以上、純資産30億円以上、資金流入の安定度などの基準で、定量的なパフォーマンスに基づいてランキングしています。長期投資に向く投資信託を選んだランキングです。
アクティブファンドもランキングに入っていますので注意が必要ですが、これもひとつの目安になります。
投資ブロガーは実践の記録
そして、投資ブロガーの資産配分も参考になります。投資ブロガーは積極的に資産配分を公開しているものが多いですが、投資ブロガーの資産配分は投資の実践記録です。
私も投資をはじめるときに投資ブロガーのみなさんの資産配分を随分と参考にしました。人気ブログランキングやにほんブログ村にあるブログを読んで、どんな商品を購入しているのか参考にするといいと思います。特にブログを長く続けている方の情報は勉強になります。
どれも個人投資家のための目安
「 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015 」と「一億人の投信大賞2016」という2つのランキングは、金融機関が売りたい投資信託ランキングではなく、個人投資家のための投資信託ランキングになっている点が大きな特徴です。
両方のランキングに選ばれている投資信託であれば、目の肥えた投資ブロガーに評価され、かつ、投資の専門家からも評価されている商品ということになります。
それに投資ブロガーの購入動向も参考にすれば、投資信託を選ぶときにも具体的にイメージできると思います。
普通に積立投資ができる時代に
普通の人が投資信託を普通に選んで、普通に積立投資で資産形成ができる時代になるよう、環境づくりが必要だと思います。
個人投資家のことを考えた情報が増えると、投資環境もよくなると思います。金融機関のおすすめを買ってはいけないということを、訪問販売に気をつけたほうがいいのと同じくらいに、世の中の常識にしていったほうがいいと思います。
低コストの投資信託を選ぶ個人投資家が増えることが、投資環境がよくなる大きな一歩になります。
<追記>
この方法でバランス型投信を選んでみました。投資信託を選ぶ際の参考にしてください。