2021/08/13
バートン・マルキール教授が2017年6月5日のThe Wall Street Journalに寄稿しています。
「インデックスファンドはアクティブのポートフォリオ運用を依然として上回る(Index Funds Still Beat ‘Active’ Portfolio Management)」というものです。
リンク先の記事は登録しないと読めないのですが、その要点をご紹介したいと思います。
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バートン・マルキール教授のメッセージ
バートン・マルキール教授は次のように述べています。
つたない訳ですが、こんな感じのことを言っていると思います。
まず、インデックスファンドがアクティブ運用より優位だといいます。
2016年に、米国株式のアクティブマネージャーの3分の2がS&P500をアンダーパフォームした。長期間にわたってS&P 500のパフォーマンスを測定すると、結果はさらに悪化した。アクティブマネージャーの90%以上が、彼らのベンチマークであるインデックスの15年間の成績をアンダーパフォームした。
During 2016, two-thirds of active managers of large-capitalization U.S. stocks underperformed the S&P 500 large-capital index. When S&P measured performance over a longer period, the results got worse. More than 90% of active manager underperformed their benchmark indexes of a 15-year period.
そして個人投資家にとってメリットが大きいことを強調しています。
インデックスファンドは、個人投資家にとって大きな利益となっている。競争により幅広いインデックスファンドのコストがほぼゼロになっている。
Index funds have been of enormous benefit for individual investors. Competition has driven the cost of broad-based index funds nearly to zero.”
そして、このメッセージがよかったです。
個人は今、広範に分散投資されたインデックスファンドを保有することにより、以前よりもはるかに効率的に退職に備えて貯蓄することができる。自分の貯蓄を維持し成長させるこれ以上の最良の方法はない。
Individuals can now save for retirement far more efficiently than before by assembling a diversified portfolio of index funds. There is no better way to preserve and grow one’s savings.
インデックスファンドが個人の資産形成にとってこれ以上最良の方法はないといいます。
アクティブファンドとの成績の差が生じる主要な要因は、コストの違いにあるといいます。インデックスファンドのコストがほぼゼロに近いのに対して、アクティブファンドは年率1%近い手数料をとっている点を指摘しています。
ご健在でなにより
すばらしいですね。変わらないメッセージに嬉しくなったのでした。
現在84歳のバートン・マルキール教授ですが、ご健在のようでなによりです。
日本にも低コストのインデックスファンドがあります。上手に利用して資産形成をしていきたいですね。
以上、バートン・マルキール教授がWSJでインデックスファンドを語る…という話題でした。
参考リンク:
「ウォール街のランダム・ウォーカー」をまだ読んでない人はいますか。分厚い本ですが、すべての源泉はここにあります。いつかは読みたいインデックス投資のバイブルです。
投資の大原則について語るバートン・マルキール教授です。笑顔で語る映像をみて私はファンになりました。
バートン・マルキール教授が来日した際の映像を紹介した記事です。こちらも勉強になります。