2021/08/13
竹川美奈子さんの1月24日発売の新刊を早速読みました。
いい本です。2018年からスタートした「つみたてNISA」をどうやって使ったらいいの?という疑問を解決してくれる一冊になっています。
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著者の竹川美奈子さんとは
著者の竹川美奈子さんは、LIFE MAP, LLC代表/ファイナンシャルジャーナリストで、現在、投資のすそ野の拡大に取り組んでいる中心人物の1人です。
「1億人の投信大賞」選定メンバーであり、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」運営委員をされるなど、まさに個人投資家のために活動をされています。
個人投資家に参考になる著書も多数出版されています。『一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』がわかりやすい投資信託の入門書です。
2016年の「臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話」では、個人投資家の実践記録が多くの人に参考になることを示してくれました。
昨年発売された「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門」も多くの読者も獲得し、最近では「貯金ゼロ・知識ゼロ・忍耐力ゼロからのとってもやさしいお金のふやし方」において投資の基本的な考え方を教えてくれています。
竹川さんの本は、いずれもアマゾンのレビューで高く評価されています。私も愛読している著者の一人です。
本書の構成
本書は2018年にスタートした「つみたてNISA」の活用法を教えてくれる一冊になっています。
本書の構成は5章構成です。
目次
第1章 つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)ってなに?
第2章 改めて「一般NISA」ってどんな制度?
第3章 つみたてNISA・一般NISAをどう活用する?
第4章 案外重要! 金融機関選びのポイント
第5章 つみたてNISA&一般NISA 丸わかりQ&A
「つみたてNISA」と「一般NISA」の制度概要から、「つみたてNISA」活用法まで、知りたいポイントがわかりやすく説明されています。
本書の特徴
本書の特徴はつぎの3つにまとめることができます。
第1は、「つみたてNISA」の基本について丁寧に紹介されていることです。
「つみたてNISA」と「一般NISA」はどのような違いがあるのかが気になる人も多いでしょう。これ1冊で十分に理解できると思います。
第2は、商品の選び方やリスクとリターンについて詳しい解説がされていることです。
投資をはじめてみようと思う人のなかには、商品の選び方やアセットアロケーションの考え方がよくわからない…という人も多いと思います。
本書のいいところは、全世界型株式、組み合わせ、バランス型投資信託という3つの選択肢を示して、それぞれの特徴をまとめているところです。
また、余裕があればiDeCoも同時に活用すること、資産全体で考えることの重要性もきちんと指摘してくれています。
第3は、10年後、20年後の値動きを資産配分別にシミュレーションしていることです。
10年後、20年後にお金がどうなるのかが図解でイメージできます。マイナスの時期もあるかもしれませんが、時間を味方につけることで資産が増えることを教えてくれます。
全体を読んでみると、本書の一番のセールスポイントは、第3章の「つみたてNISA・一般NISAをどう活用する?」だと思います。
これまで数多くの本を読んできましたが、リスクとリターンから資産配分、商品選び、将来の見通しまで、ここまでわかりやすく具体的に示したのは、この本がはじめてだと思います。
投資がはじめての人のとって、多くの人が悩む「かゆいところ」に、じつによく手が届く内容になっています。
なお、光栄なことに、この本のコラムでこのブログと私の投資法をご紹介いただきました。昨年開催された金融庁の「つみフェス」で登壇したときにお話した「iDeCoとNISAの活用法」です。第4章の最後のコラムになっています。
ありがとうございます。大変光栄な機会になりました。
これから積立投資をはじめる方にとって、資産配分を考える際の参考になれば嬉しいです。
「つみたてNISA」の最初の一歩の決定版
2018年にスタートした「つみたてNISA」は、金融庁が「地雷」商品を除去してくれています。
地雷商品を選ぶリスクがありませんので「初心者」にやさしい制度です。個人的には、投資がはじめての方には「つみたてNISA」がおすすめです。
ただ、「投資」と聞くと「どうしたらいいんだろう?…怖い…」と不安な気持ちになる人も多いと思います。私も以前はそうでした。
この本で「つみたてNISA」の最初の一歩を踏み出せる人が増えるといいですね。
これから類書が次々と発売されると思いますが、「つみたてNISAの基本を学べる決定版」といっていい内容になっています。
参考リンク:
金融庁の「つみフェス」でお話した内容です。世界に分散投資をすること、非課税枠を使うこと、手間を極力かけないことです。後は時間を味方につけるだけです。
「つみたてNISA」をスタートするなら金融機関選びは結構重要です。ネット証券の違いについてはこちらも参考にしてください。
金融庁はつみたてNISAを「顧客に寄り添った商品」に限定することになっています。「つみたてNISA」のポイントについてはこちらも参考にしてください。