2021/08/13
2018年からNISAは「現行NISA」と「つみたてNISA」の2つになります。
NISAは、毎月少額を積み立てたい人のために「つみたてNISA」が新設されます。
NISAのデメリットがあるのか、まとめてみました。
【2017年3月27日に情報を更新しました。】
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NISAは2つになる
金融庁は、NISAに長期積立枠として「つみたてNISA」を設定します。
次のような仕組みになります。
「年上限40万円、非課税期間を20年とする非課税枠」を新設し、非課税期間5年の現行制度との併用は認めないという仕組みのようです。
この仕組みが実現すると、選択肢は次の2つになります。
<現行NISA>
- 投資上限額 年間120万円
- 非課税期間 5年
<つみたてNISA>
- 投資上限額 年間 40万円
- 非課税期間 20年
この2つの制度は併用できません。どちらかを選んで利用することになります。
デメリットは非課税期間に期限があること
NISAが積立投資に向かない最大の原因は、投資期間を制限していることです。本来は投資家が行うべき売買のタイミングを、制度が決めてしまうことが大きな問題です。
今回の長期積立枠は、20年の期間制限を設定するので、期間制限があることには変わりがありません。
どちらかを個人が選択する必要もあり、この案だと制度はかなり複雑になりそうです。
以前の投稿で整理したところでは、NISAの恒久化が進まない大きな理由は、恒久化すると金持ち優遇の批判が生じることと、税収を気にしている財務省がいい顔をしないということのようです。
そういうことであれば、「生涯拠出上限」を導入しているイギリスの制度を参考にするのもひとつのアイディアです。
たとえば、当面の生涯拠出上限額を設定し、5年も一気に恒久化すればシンプルな制度設計になります。
個人に長期投資を促したいのであれば、それを阻害している期間制限をなくす方向での改革が本筋だと思います。
拠出の上限を設定する案であれば、金持ち優遇の批判もあたりませんし、財務省の顔もたつと思います。
今回の提案を全面的に否定はしませんが、中途半端な印象なのは否めません。
先行する他国の知恵を借りるのも悪くない手です。
シンプルな制度を期待したい
「つみたてNISA」の設定によって、長期の積立を促すシンプルな制度に一歩進みました。
願わくは非課税期間の設定のない制度が理想です。
金融庁には、引き続き個人投資家のニーズを把握しながら、利用者目線の制度設計をお願いしたいと思います。
以上、NISAのデメリットは?最大の欠点は投資期間を制限していること…という話題でした。