2021/08/13

楽天証券iDeCo(イデコ)がデフォルト商品を選定しました。
デフォルト商品というのは何?という人も多いのではないかと思います。
そこで、確定拠出年金のデフォルト商品の基本的なところからまとめてみたいと思います。
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確定拠出年金のデフォルト商品とは
確定拠出年金の「デフォルト商品」というのは、2016年の法改正で法律で明記された「指定運用方法」として定めた商品のことです。
かんたんにいえば、いつまでもiDeCoの商品選択をしない人は、この「デフォルト商品」を自動で購入するように設定するというものですね。
これまでも「デフォルト商品」を設定して、商品の選択が行われないときには自動的にデフォルト商品を選択したものとする対応が行われてきました。
2016年の法改正によりこの取り扱いが「指定運用方法」として法律上明記されました。
3ヶ月以上商品選択をしない人がいたら、通知をして、その後も商品選択をしない人については「指定運用方法」として、あらかじめ指定された商品を購入するという仕組みが正式に導入されたというのが、このデフォルト商品の経緯です。
なぜデフォルト商品を設定するのか
では、なぜデフォルト商品を設定するのでしょうか。社会保障審議会企業年金部会の資料がわかりやすいです。
理由は大きくこの2つです。
- 加入者の自由意思に完全に委ねることが、加入者の老後所得の確保にとって必ずしも最善ではないというのが行動経済学の教訓。
- アメリカでは、デフォルト商品の大半がいわゆる元本維持商品であったため、老後に必要なリターンが得られないという課題が明らかになった。
行動経済学の知恵とアメリカの経験なんですね。
設定しない人が約3割くらいいるそうです。そうすると、老後に必要なリターンを得られないということにつながります。
OECDでもデフォルト商品を設定することが重要であることを報告書で指摘しているそうです。
そこで、各社でデフォルト商品を選定する流れになっているわけですね。
楽天証券iDeCoは「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」
楽天証券iDeCoのデフォルト商品は、「楽天・インデックス・バランス(DC年金)」になりました。
各資産の基本配分は、株式15%、債券85%の商品です。
【商 品 名】 楽天・インデックス・バランス(DC年金)
【委託会社】楽天投信投資顧問
【特徴】日本を含む全世界の株式および投資適格債券に分散投資します。
各市場の代表的な指数に連動する外国投資信託を主要投資対象とします。
各資産の基本配分は、株式15%、債券85%とします。
商品の特徴・概要・詳細につきましては、5月28日以降弊社確定拠出年金(iDeCo)ページの取扱商品一覧に掲載いたします。
【選定理由】
長期の運用では、物価上昇や景気悪化といった局面が起こることも想定され、多くの加入者のベースとなる運用商品にはリターンの安定性とコストの低さが求められます。
世界各国の株と債券に広く分散投資し、コストも十分低く設定されており、本ファンドは長期の運用商品としてふさわしいと考えます。ご資金の初回掛金拠出日から約4か月経過しても、ご自身で配分指定をされていない方は、以下『楽天・インデックス・バランス(DC年金)』で年金資金が運用されます。
株式15%と保守的ですが、VTに投資してくれます。
投資先は下記のとおりです。
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 15%
- バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド 85%
信託報酬は年0.2078%程度です。
多くの金融機関が定期預金を選定しているようですので、株式15%を固定比率で入れたというのが楽天証券の選択です。
あまりリスクをとりすぎても「聞いてないよ」と言われるのでしょうから、控えめな資産配分にしたということだと思います。
低コストですし、楽天証券iDeCoは良心的なデフォルト商品を選定したと思います。
iDeCoは商品選択をしよう
ということで楽天証券iDeCoもデフォルト商品が決まりました。
ですが、iDeCoをするなら必ず商品選択をしましょう。
「楽天証券iDeCoで1本で投資するならどれがいいの?」と聞かれたら、私なら「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」がイチオシです。
バンガードのVTを買いつけるインデックスファンドで、これ1本で全世界の株式に投資することができます。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」で1位を獲得した低コストのインデックスファンドです。これなら一度選択して60歳までそのまま積立して、未来を楽しみにしていていいのではないかと思います。
個人的には「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」をデフォルト商品にしたほうが結果的には加入者から感謝されるような気もしますが、株式100%にする選択は現状では難しいということなんでしょうね。
楽天証券iDeCoはいい仕事をしていると思います。
きちんと商品を選択していきたいですね。
以上、楽天証券iDeCo(イデコ)がデフォルト商品を選定…という話題でした。
参考リンク:
iDeCoの金融機関は200社近くあります。個人型確定拠出年金(iDeCo)の金融機関を比較しています。
楽天証券のiDeCoも充実しています。比較して一社を選ぶといいと思います。
楽天証券の良さの1つは、楽天VTと楽天VTIをラインアップに揃えているところです。この2つがiDeCoで利用できるのは楽天証券だけです。